表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

333/371

黒い渦⑦

「情報感謝する──!!」

目の前ではチェニスの将官がこちらへと頭を下げていた。

こちらのノーラさんから持たされた書状を渡したら話がすぐに通ったのは助かった。

今はハクからの話や自分達の話、そしてやはりチェニスの黒い渦を解放した事で通信機能が改善──いや、ヒノモトと回線が確保された事で諸外国の状況が見えて来ていた。


ふふふ──。

これが噂のシエル──。

へぇ──。

こんにちは──。


黒い渦が浄化されて澄みきった影響だろうか?

目の前には精霊が現れては自分達に挨拶やハクへと話しかけたり、暴風の龍を心配して寄り添っているものが溢れて来ていた。


「これは──」

『浄化された影響だと思います』

「むっ──」

そう言っていると将官の守護精霊だろう精霊も現れては将官に寄り添っていた。


────暴風の龍が目を覚ましました!


そして、休息を取らせて貰っていたところ慌てて駆け込んで来た兵士が将官へと報告しに来ていた。


「シエル殿──」

『はい、行きましょう』

将官に促されながらも皆で暴風の龍の下へと向かう。


「私は──」

「むっ、目覚めたか?」

「白銀の……」

「いや、我は今はハクと名乗っている」

「──名だと?」

「そうだ、ほら来たぞ。お前を解放したシエルだ」

「むっ──!! その力は……」

「流石に分かるか」

「女神様なのか……?」

「違う、シエルはシエルだ。数奇な運命から我も救われたのだ」

「……そこら辺は後で聞きたいが……チェニスはどうなった?」

「見ての通りだ」

『あ、あの……』

「──感謝する」

『い、いえ──』

暴風の龍は何とか気力を振り絞ってかその重たいであろう首をこちらへと向けて下げてきていた。


「そうか──世界は……申し訳ない私はまだ動けなさそうだ」

「仕方ない、我はシエルが最小限に留めてくれたお陰で動けてるだけだ」

「シエルよ──」

『は、はい』

「我も後程、合流するのを約束しよう──世界を……女神を救ってはくれないか?」

『分かっています』

「あぁ……よかっ──」

そのまま暴風の龍は意識を落としたようだった。


「シエル様──」

ナビの言いたいことは伝わって来ていた。

時間がないと──。


『皆も大丈夫?』

「あぁ、しっかり休ませて貰った」

「大丈夫だ」

バルとシュンが応えてくれてる中で、他の皆も頷きながらも応えてくれていた。


『ハク──』

「あぁ、分かっている。行けるぞ──」

「シエル殿──! こちらを……!」

そのままハクの背に乗って飛び立とうとしていた所で将官が慌てて駆けつけては僕たちに食料を渡してくれる。


「口に合うかは分からないが、これしか無くてすまない」

『──! いえ、有り難いです!!』

ずっと、ご飯は確かに食べられていなかった。

感謝を述べてはハクの背に飛び乗る。

そのまま、ハクは飛び立つ。


「このままロイアへと向かうぞ──!」

「そうですね──距離的にも……それに浄化されたエリア的にもそれが良いと思います」

ナビが頷きながらハクへと応える。

僕たちは食事の必要性がある。

ハクとナビの会話を聞きつつ、手早く食事を……いや、固形食を飲み込んでいく。


「そろそろ─距離的に飛ばすぞ……!」

『頼む──!』

自分の声にハクは頷きつつ、大きく翼を羽ばたかせては推進力をあげては速度を上げていく。

そして、ロイアへと僕たちは向かうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ