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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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黒い渦⑥

『ナビ──合わせて!』

「はい──!!」

1度やったこと──。

そう、もう1度だ──。


そう言い聞かせてはナビと手を握り合わせては精霊剣を掲げると一気に黄金と白銀の力の放流をまとめあげていく──。


「──!!」

形の無いシャドウ達がこちらへと妨害するために殺到してくるが、こちらへと向かってくる度に力の放流へと触れた瞬間にシャドウ達は次々と浄化されていき、こちらへは手出しが出来ない状態になっていた。


「大人しく……するのだ!! くっ! ここまで堕ちるか!!」

遠くではこちらへ気付いては妨害しようと暴風の龍が動いてはいるがそれを押し止めているハクが居た。

他の皆もハクが押し止めているのを妨害しようと殺到する形の無いシャドウ達を相手取っては立ち回っていた。


『ナビ──!!』

「行けます──!!」

そして、力の放流が精霊剣へと完全に纏まった瞬間──一気に目の前に迫る黒い渦へと解き放つ。


ギュイィィィィ──ン!!

自分達の白銀の力と黒い渦の力がやはり拮抗する。

そして──。


──ク、……ル、……シ、イ──。

やはりだ、向こう側……黒い渦の向こう──。

その先の何者かの気配……ハクが言うには女神なのだろうか? の気配が一瞬だけでも感じる。


しかし──力の拮抗は一瞬だった。

今回、黒い渦はどんどんと白銀の力に浄化されていっていく。


「シエル様──!!」

『あぁ──! 行こう!!』

黒い渦は今も浄化されていっている。

重ねて周囲のシャドウも浄化されていく。


だが──。


「くっ! 我を認識出来ぬのか!!」

「ギヤァァァア──ス!!」

「マリ──! 合わせて!!」

「ええ! リン──!!」

未だに根が深いのかシャドウ化した暴風の龍は暴れまわっており、周囲へと自身からシャドウを生み出してはチェニスへと形の無いシャドウ達を放っていた。

それをマリ達が押し止めてはいたが、全てを抑えるのは不可能で何体かは今でも崩れそうな結界へと殺到していた。


『ッ──! 間に合え──!!』

「シエル様──先行します!!」

ナビが先陣を切っては暴風の龍へと精霊剣から白銀の力を放つ。


「──!!」

ギュイィィ──ン!

ナビの一撃に気付いたのか首もとを振り返っては暴風の龍は竜巻を巻き起こしてはナビの放った白銀の斬撃を相殺する。


『まだ──!!』

その合間を縫って暴風の龍へと接近するのに成功する。


「──!!」

「させぬぞ──!」

再度、自分へと竜巻を起こそうとしたのだろう暴風の龍へとハクが爪の一撃を白銀の力を込めて放つ。


ギヤァァァア──!!


『これで終わりだ──!!』

接近して一気に浮上して駆け昇り暴風の龍の眼前へと辿り着いては精霊剣を黄金の力を込めては解き放つ──そのまま白銀の力を開放しては暴風の龍を両断するように一撃を放つ。


────!!

声にならない声を。

悲鳴を鳴らしては暴風の龍から黒い力が一気に浄化されていく。


そして、深緑の鱗が現れては黒い力から解放された暴風の龍は海上へと落ちていく──。


「むっ──気を失っているのか……」

ハクが一気に暴風の龍を受け止めるように下に潜り込んではその巨体を抱えてチェニスの大地へと運んでは大切に降ろしていた。


な、なんだ──!

これは一体──!


目の前の光景が信じられないのか、チェニスの防衛に走っていた兵士の情報が錯綜していた。


そのまま、皆とも合流をしては自分もハクの下へと降り立つと目の前からはチェニスの軍の上層の者だろう人がこちらへと歩み寄って来ていた。

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