世界の真実①
あれから──少しばかり……シュン達が言うには半日が過ぎたようだった。
過ぎたようというのはナビと自分も地上に降りて直ぐに消耗からか意識が落ちてしまっていたようで、ナビともお互いに目が覚めた時は野戦病院さながらの瓦礫の下の簡易ベッドの上だった。
『それで……白銀の龍も──目を覚ましたってこと?』
「あぁ──シエルとナビを呼んでるみたいだ」
バルがシュンの説明に続いて話してくれた。
あれから、白銀の龍も自分達の目覚めと同じくらいに意識を取り戻したらしく──火急に伝えたいことがあると言うことだったのだが、自分とナビが立ち会わない限りは伝えられないということだった。
周りは今はノーラさん……女王とガイウスさん、ドルマンさん──軍とギルドの関係者……それにイアンさん、自分達リンクスも揃い踏みになっていた。
これ以上にない面子だと思いながらも──。
『とりあえず、行こう──ナビ?』
「大丈夫です……少し魔力が欠乏している感じがしますが──シエル様と居るだけでもお互いに増やせますので……」
そっと──ナビには珍しく手を繋いで来たので、自分も握り返す。
そしたら、逆の袖をレイが摘まんできては──。
「私も心配していた──」
ボソッと呟くのだった。
ソッと頭を撫でつつ、マリとリンは入り口で待ってくれていて──僕たちは白銀の龍の下へと向かうのだった。




