表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

318/371

白銀の龍④

「ギャァァァ──!!!!」

手応えはあった──。

確かに先ほどのハンネスとシロでは傷付けられなかった鱗さえ突き破って一撃を見舞うことには成功していた──が。


「浅い──!!」

『ナビ──回避!』

白銀の龍へは多少のダメージを与えたに過ぎないようだった。

即座に白銀の龍はこちらへと視点を変えては力の奔流をこちらへと吐き出して来ていた。


「これでは──!」

『まだ……高められ──』

いや、時間が足りない。

ナビとは先ほどよりも力を蓄えているのも──少しずつだが白銀の龍と力が拮抗してきているようにも感じていた。


だが──。

足りない……!!


その時だった。


「シエル──離れろ!!」

イアンさんの通信が聞こえてきた。

ナビも聞こえたのだろう──咄嗟に白銀の龍との距離を置くと、白銀の龍へと目掛けて巨大魔法が放たれていた。


「どうだ! ワシとガイウス──有力なギルドと軍のメンバーの混合魔法は!!」

ドルマンさんの声が通信から聞こえて来る。


「いや、ドルマン──次だ!!」

ガイウスさんの声が即座に聞こえて来る。


その理由は自分の目の前で証明されていた。


白銀の龍は黒い力と──今にも侵食されそうな白銀の力を束ねた障壁を身体全体へと展開していて防いだようだった。


「なんじゃっと……あれを防ぐか──いや、白銀の龍じゃったな……」

「まだ魔力のあるものは行動を開始するのだ!!」

「俺らはハンネス達の援護に向かうぞ……!!」

「私たちも──リンクスへ続け!!」

ドルマンさんとガイウスさん──後半はイアンさんとムシュタルさんの声が入ってきていた。


「愚かな──生命よ……」

『何を言って……』

「シエル様──白銀の龍の意識はまだ……保っ」

助けて──あげて──くださ……


助けて……

助けて……

タスケテ──


『これは……』

白銀の龍と視線を合わせてる最中にまた違った声が……いや、これは──。

「あの時の巨大シャドウの際の精霊……」

そうだ、ナビの推測が正しい。

あの時の精霊の気配を感じる。

そして、同じくかの精霊に呼び寄せられた精霊達が自分達へと──白銀の力へと纏っては混ざっていく。


「その力は──」

白銀の龍の理性のある目が一瞬覗く。

その目に捉えてる自分達の白銀の力の色は──白銀なのは変わらないが少しだけ黄金色に輝いていた。


「これは──」

これで──解放を……お願い致します──。

ナビが言葉を紡ぐ前にかの精霊の意識が自分達と1つになるのが感じる。


『ナビ──これは……』

「はい──あの精霊の力が私たちに──それだけじゃないような気もします」

黒い力に侵食されては打ち払った力、そして自分達の色々と混ざりあった力──全てが1つになったような気がした。


「我は……そうか……長くはもう持たな──いや、その力は……」

「シエル様──! 白銀の龍の意識が!!」

「シエル──というのか、人間よ我の願いを──その力で我を刺し貫いてくれ……」

『それでは──あなたが!』

「あなたか──我をそう呼ぶか……大丈夫だ、そんなやわではない……だが──もう身体の自由は奪われ始めている」

「そのようですね──」

ナビが冷静に判断して見ているが、確かにそうだ──。

今も展開した障壁の力を取り込んでは攻撃の体勢へ移行しようとしている。


「我を解放してくれ──お前なら払えるはずだ……あの方の気配を感じるお前なら」

『あの方──?』

「我は暫し──解放の時を待つ……信じているぞ、シエルよ……」

「シエル様──! 来ます……!!」

白銀の龍の意識が消失したように感じた瞬間──目の前の白銀の龍は先ほどと打って変わって、こちらを完全に敵と認識したのか襲い掛かって来るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ