本当の想い⑤
「えっと──なにこれ?」
「シャドウに囲まれているな……それにこいつらは先ほど我らと相対していたものより異質で強さを感じるな」
「んなもん全てぶっ飛ばせばいい! ……シエル坊! 無事か!」
自分達が裏口から来たとしたら正面からブリッケンさん達は合流したことになる。
ちょうど、その後ブリッケンさんはハンネスとノーラさんを見つけてはそちらへの保護へと回り、シリウスとヘルメスはマリの守りを買って出てくれていた。
『ありがとう──シリウス、ヘルメス』
「うむ──任された、それよりも……」
「うん、シエル。早くナビ様の下に──! 私たちの目線から見てもナビ様……無理してる」
『分かってる──ごめん! 行ってくる!!』
周囲に展開していたシャドウはシュンとバル達の方も上手く立ち回っては対処出来ているようだった。
ただ──ヘルメスはシリウスと話し合わせたのか、ヘルメスのみシュン達の下へと移動を敵を倒しつつ始めていた。
シリウスの方もマリを連れて、ブリッケンさんと合流してはハンネスと共にノーラさんとマリを守るように動いてくれていた。
ナビ──!!
目の前を見れば今現在もナビが精霊剣を用いてはファナの攻撃を何とか受け流しては反撃を入れていたが──。
キンッ──!
と、音を立てては弾かれているようだった。
そして、白銀の龍のプレッシャーだろうかは未だに周囲に感じ──いや、迫って来ているような気がした。
時間がない──!
自分も精霊剣を構えて、一気にナビの攻撃の合間を縫ってファナへと斬りかかるのだった。




