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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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コロシアム26

そこからの日々が過ぎるのは早かった。


リンクスとして発足して自分達もその一員ではあるのだが、それ以外にも学生としての身もあるため学業にも励み。

時間が空いたらナビと精霊剣の感触を確かめつつリンクス本部内の訓練所にて模擬戦闘を。

そして、寝泊まりに限っては基本的にはリンクス内にて学生寮に関しては学生寮エリアのマザーのドリーさんに申請と許可を貰ってバタバタと日常が過ぎていった。


そして、賭博エリアの復興に合わせての式典の催し物としてコロシアムの開催の前日となったのだった。


  *


「皆──明日が私たちリンクスとしては正式に大きな依頼となる」

その日の夜は皆、ホールに集まって明日の依頼へ向けてのブリーフィングが行われていた。

そしてイアンさんの声がホールの端まで響いていた。


「俺とシエルはコロシアムへの出場してギィーと対面してくる。ナビの班はハンネスの地下施設及び、ギィーの本拠地の偵察を。その周りは皆でバックアップを頼みたい」

はっ! ──と軍から来た者は敬礼を、ギルドから来たものは各々頷きつつ、胸に手を当てたりと意思表示を行っていた。

自分達に限っては軍でもギルドの人間でも無いので各々対応はバラけていたが、シュンとバルは敬礼をリンは頷きつつ胸に手を当てていたのが印象的だった。

自分はそっと頷くのに留めていた。


一通り、その後はイアンから詳細な説明を。

更に分からない点は各自セーレさんに質問する流れになって、今は皆各班に分かれて最後の確認を行っていた。


──


そう、僕はその流れでイアンさんと二人っきりになっていた。


「シエル? 精霊剣だったな……どうだ? 馴染んだか?」

『そうですね……、馴染むというよりは…不思議なもので自分の身体の一部みたいに最初から感じてしまっていて──その感覚に慣れるのが大変だったような気がします』

「そうか……」

自分の返事を聞いて、どこか思案顔になってイアンさんは頷くのだった。


「俺は……お前に感謝している」

『えっ?』

「いや、まぁ不思議がるよな。 俺はハンネスの際にお前に救われたと思っている。 あの時俺は俺自身の生き方を捨ててしまった」

『……』

「次は絶対に守る、信じてくれ」

『分かりました』

イアンさんの真剣な眼差しを受け止めて自分は頷くのだった。

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