表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

249/371

コロシアム21

「シエルの匂いがする──」

「暖かい……」

「こんにちは?」

「違うよ、こんばんは?」

「願い事──?」

「祈り事……?」

「叶える?」

「叶えたい──?」

流石にここまで来たら、自分も見慣れて来てはいたけれども彼らの不思議せいには慣れることはないのだと思う。


まだ形の無いオーブのような精霊達が白銀の魔力に充てられて寄ってきては僕たちの周囲を浮遊していく。


「これが精霊か──」

ブリッケンさんの驚きで小さくなった声も聞こえてくる。

見てみれば、ブリッケンさんは見惚れているのか紅潮しながらもしっかりと現象を記憶に焼き付けようとしているのか目を見開いていた。


『願いを叶えて貰いたいんだ──!』

「願い?」

「武器……?」

「守るため?」

「この世には存在しない物質が必要?」

「作る? 創る?」


「────?」

精霊達が僕たちの願いを聞き入れているのだろうか。

イメージを吸収しているのだろうか?

特にブリッケンさんの願いが多いのか、ブリッケンさんの周囲には多くの精霊が集まり始めていた。

でも、その中で何故かナビの周りにも精霊が集まって来ていた。


「この子のも欲しい?」

「欲しがってる?」

「シエル……守りたい?」

「一緒に居たい?」

「──っ!」

隠し事は出来ないのか精霊がナビの心を覗いているようだった。

多分、当たっているのだろう。

ナビが目を見開いて驚いてるような素振りを見せていた。


「ブリッケン──」

「武器は2つ必要」

「シエル──ナビ……」

「ん?? なんだって?」

自分の武器だけで頭がいっぱいだったであろうブリッケンさんのどこか素っ頓狂な声が聞こえてくる。


「──す、すみません……」

ナビには珍しく尻すぼみな声が聞こえてくる。

けれども、誰も批難するような声はあげることは無かった。

自然と繋がっている影響なのかナビの想いや、そして望む武器のイメージも流れ込んでくるのだった。

皆が皆、似たような状況なのだろうか。

どこか心地良さも感じられる繋がりの中、そのイメージに自分のイメージを重ねては皆のイメージをまとめ上げて行くのだった。


「……素敵」

「素敵は素敵──」

「魔力も素敵」

「不可能を可能に」

「願いを形に──」

精霊達は今も集まって来ては僕たちの周囲を飛んでいる。

そして、願いとイメージの大きさに応じて白銀の魔力の燐光の輝きも大きくなっていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ