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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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『リンクス⑮』

────

「やっぱりこういうのは着慣れないな──」

「そういうこと言うなよシュン──似合ってると思うぞ?」

「そ、そうか?」

「あぁ──ちょっと待て後ろやってやる……」

「ありがとな」

横目で見るとバルとシュンはイチャイチャと──いや、仲良くお互いにフォローし合いながら着替えていた。

バルの方がより知識もあるらしく見る見るうちにシュンを綺麗にコーディネートしていく。


「シエルのぼっちゃん──ちょっとクルッと頼みます」

『こうですか──?』

「あぁ──いい感じです。ありがとうございます──前はお願い出来ますか?」

『大丈夫です』

そして魔力ネットワークよりある程度の知識を得ながら自分の身だしなみも整えていく。


    *


「うん! 良い感じですね!」

『ありがとうございます』

手伝って貰いながらも礼装に着替え終わった自分を見る。


(うん──なかなか似合ってるんじゃないかな?)

シュンとバルの方も見ると着替え終わったのか──こちらに片手を上げて挨拶をしてきたので同じく返す。


(ナビ達はどうなんだろうな──?)

ふと──考えて意識を飛ばしてしまったせいだろうか……。

ナビへと意識が届いた感じがして──。


(「皆さん──密かに成長してますね……レイさんも……」)

(「私は成長は──いえ、でもシエル様ならどんな私でも……」)

(「…………ぇ?」)

はっ! ──と気付いた時には遅かったのだろうか。

ナビに気付かれた影響だろうか──凄い想いの激流がこちらへと流れ込んでくる前に……何とか意識を自分だけに戻すことに成功していた。


「シエル? どうした? 汗が凄いぞ──?」

『あぁ──うん、大丈夫。何でもない……』

そう返しつつも──内心焦っていた自分が居た。

時たま意識が離れやすくはなった分に応じてだろうか、同じ以上に不意に繋がる意識の強さも鋭くなっている感じがしたのだった。


「とりあえず、ホールに戻りましょう! そろそろ時間ですよ」

そう言う自分の着替えを手伝ってくれたイアンの元部下のメンバーの方に従って──自分達はホールへと戻るのだった。


    *


「────」

ジィー……っと無言の抗議だろうか。

どこか頬を染めながらナビが自分を見て来ていた。

そんな自分は謝るのも違うと思いつつ───。


(似合ってるよ──綺麗だよ)

誤魔化す訳ではないが──素直に思ったナビの礼装の印象を思念に乗せて伝える。

ボンっと爆発したようにナビの顔が赤く染まるのを見つつ──レイやマリ、リンの方も見るとそれぞれ白銀を基調とした礼装にワンポイントでそれぞれを表す色のブローチを付けていた。


トテトテとレイは小柄なのもあって──自分の方へ近づいて来るとヒラリと一回転して自分を見てくる。

『レイ──綺麗だよ』

そう言うとレイも嬉しそうに頬を染めて微笑むのだった。


マリとリンもその光景を見つつ──自分の所へ来て感想を求めて来て2人にも思いのままを伝えたら嬉しそうに顔をほころばせていた。


ナビの方も先程みたいなジィーとした視線は消えており、幾分か柔らかくなった目を自分へ向けてくるようになった頃に──。


勝手口から入って来たのだろう──自分達が現れた扉から今回の組織の発足のセレモリーのスタッフだろう人が入って来た。


「イアン様──皆さま、会場の用意が出来ました! 時間も定刻通りに可能です!」

「ありがとう、すぐに向かおう」

「分かりました! では私はこれで──会場のスタッフに伝えてきます!」

イアンがある程度チェック項目やこれからの行動を軽く確認を終えてスタッフの方も皆に向けて礼をした後に会場に向けて本部から消えていくのだった。


「皆──! 見ていた通りだ! 定刻通りに今回の俺たちのリンクスの発足のセレモリーをり行う!」

「まずはこれを最初のミッションだと思っていい! 各自──気後れすることなく俺に着いてこい!」

「では──行こう!」

はっ!──と自分も含めて敬礼を周りの方に合わせて行う。

イアンはどこか不敵な笑みを浮かべながら「お前ら──皆、ありがとうな」と最後に言いホールの玄関に位置するであろう大扉を開け放つ。


扉の先は式典の会場へ向かうために装飾された魔力車や──多くのメディアや真っすぐ会場に伸びる公道の脇に居る民衆が見えていた。


イアンはそんな中──颯爽さっそうと歩き出す。

自分達もそんなイアンを追いかけて歩みを始めるのだった。

coming soon

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