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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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『リンクス⑨』

────

「うーん! 流石に真っ暗だねぇ!」

「そうですねぇ──多少は日の入りの時間は遅くなって来たけれども流石にね」

「シエル──今日は空が綺麗」

魔力車から降りて、学園寮エリアのホームに降り立った時は辺りは既に夜に様変わりしていた。

リンの声にマリが応えていて、レイも声を聞きながらか自分の裾をクイクイと引っ張って空を見上げては今夜は綺麗に晴れているのか星空を指差していた。


(確かに綺麗だな──)

旧世界の夜とは違って、学園寮エリアの灯りが魔力層を照らし返していて星空と共にそらはより一層──きらびやかに輝いているようだった。


「このままグルメ施設の方にも向かうか?」

「……賛成です!」

「そうだな、それが良いだろうな」

シュンも降りながら時間を確認していて、ご飯のお誘いを皆に告げていた。

即座にナビが反応していて、どこか微笑ましいものを見る様な目でバルも同意の声を掛けていた。


シュンの提案もあって自分達はホームから寮に戻る道中にてグルメ施設にて夜ご飯を食べることにするのだった。


    *


「ナビちゃん──少しずつ食べる量増えていってる……?」

「え? ──えっと……そ、そんなことは」

少しだけ動揺を見せているナビが居たが、リンの指摘は正しいと自分には思えた。

少しずつだけれども自分の食欲に素直になっていくというよりも──隠すことをしなくなって来てから確かにナビの食事量は増えていた。


「ナビ──凄い」

『レイはもう少しだけ──食べる量増やさないとな』

「うん──頑張る」

隣のレイの食事は食べれる量は少しずつ増えているが──その量は育ち盛りの年齢を考慮したら少ない方だった。


(これでも増えて来てるんだよな……)

ほとんど必要最低限の食事と薬漬けだったレイだったから──ここまでこうやって食べれるようになるまでは本人の頑張りも大きかったのは確かだった。

とりあえず、ふとそんな今までの背景も思い出しつつ──衝動的に撫でたくなったのでレイの頭をそっと撫でる。

撫でられたレイは嬉しそうに、そして気持ちよさそうに目を細めるのだった。


「バルはそれ好きだよなぁ……」

「そんなシュンはいつも日替わりじゃないか」

「悩むと長いからな──これだとそんなに悩まなくて済むから」

「そういう所は今も変わらないんだな」

「まぁな」

シュンはいつも通りの日替わりのディナーセットで、変わってバルはお勧め洋食セットだった。


(自分から見ると──2人とも本日のお勧めを選んでるあたり……似た者同士なんだけれどもな)

そんな2人とも仲良く「いただきます」をして食事をし始めていた。


「皆早いですね──」

「マリはいつも人気の所で買うからだよー!」

「人気というか──私の行く先々が人気になっているというか……」

そんなマリは先日人気になったお店の食事を運んで来ていた。


(まぁ──ね)

実は──魔力ネットワークにて情報を漁っていた中でそれとなく人気レビュアーの存在でマリを見つけた事があった。

いや、本人だと分からないように名前も偽名で分からないようにしていたけれども。

自分とナビの情報処理能力の前では赤子の手をひねるように簡単に分かってしまっていた。

いつも気になるお店や、美味しかったご飯など丁寧に紹介や解説──必要なら画像や動画なども掲載していて中々の人気ぶりになっていた。

そんなことはつゆ知らずなリンはマリへと「不思議なものだよねぇー」と呑気に疑問をていしているのだった。


『まぁ、とりあえず食べようか──ほら! 冷めちゃうとご飯にも作ってくれた人にも申し訳ないし!』

少しだけ目が泳ぎ始めていたマリへ助け舟を出すように提案して、自分も先に食べ始めていたシュンとバルへと追随するように食べ始めるのだった。


    *


『ごちそうさまでした』

「でした──」

「お腹いっぱいですね」

「ナビちゃんは太る心配が無いのが羨ましいよー」

レイとマリがそれぞれ、ごちそうさまを言う中──リンがナビを見つつ呟く。


「まぁ──はい。そこだけは精霊の特権でしょうか?」

ナビも少しだけ、そこに関しては得をしている認識はあるのか納得顔で頷いていた。


「もう少し休んだら入浴施設へ行かないか?」

「そうだな──俺もそのまま行くのがよいな」

シュンの言葉にバルが頷く中──皆も同意見だったのか、もう少しだけ食休みしたら入浴施設へと皆で向かう事にするのだった。

coming soon

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