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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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『リンクス⑤』

────。

「よろしいかな?」

「えー……では説明を始めます」

「分かっている者も居ますでしょうが──皆さま改めて高校への進学おめでとうございます」

「それに伴い、社会への活動も許可されました。それぞれの道が──そう多くの道が皆の目の前には広がっております」

「そのまま──学業のみに専念するのも良いです」

「もし社会と並行して学ぶようでしたら学院エリア内の行政機関へと各々届け出の方をお願い致します。認可され次第、皆の社会への活動も許可されます」

「クラスの方に関しましては先の案内通りに依然いぜんと変わらずになります。重ねて各々確認して頂けるよう宜しくお願い致します」

そして、社会活動に関しての事細かな説明がされていく──。


「失礼──少し宜しいかな?」

そんな中だった──自分達へと歩み寄って来る教師の方が居て自分達を呼んでいた。


    *


『どうかなさいましたか?』

「いえ──そんな緊張しなくても大丈夫」

自分の返事に教師の方は表情を軽く崩して言葉を返してくる。


「いや──この後に君たちを会議室に呼ぶように通達されていてね」

『会議室にですか──?』

「私も詳しくは知らされていないのだよ。大丈夫かな──?」

『……分かりました』

皆を見ると──皆もこの後の予定は無いようだったので向かうことを伝えると教師の方は安心したように頷いて立ち去っていった。


「では──これにて案内事項の説明は終わります。皆……良い学生生活を送れるように祈っております」

目の前にて説明していた教師の方が頭を下げると誰からという訳でもなく拍手が起こったので自分の合わせて拍手をする。

そして大講堂内に居た新入生はそれぞれ解散し始めたのを確認しつつ──自分達は先程案内された会議室に向けて歩を進めるのだった。


    *


「あぁ──大丈夫だよ。お入りなさい」

トントン──とノックをすると扉の向こう側から声が返って来る。

入室の許可を得られたことで自分達は会議室内へと入室する。


「いらっしゃい──そして、改めて進学おめでとう」

目の前に居た人物は先程、案内事項を説明していた人物だった。


『えっと──いったいどのようなご用事があって……』

「いや──そんなに緊張しなくても大丈夫。まずはこちらに目を通して貰いたい」

そして可視化された魔力ネットワークを介して通知が入る。

内容を確かめてみると──。


(えっと──行政エリアへの案内? 大切な用があるのでギルド本部へと向かって貰いたい……?)

内容は簡素だったが、差出人はドルマンさんからで高校側へも融通を利かせて欲しいようお願いも重ねて記載してある書状になっていた。


『行政エリアですか──内容は……』

「内容は私も知らされていないのだよ。ただ社会活動への認可を速やかにはかって貰いたいとも一筆があるので何かしらの活動に対しての用だとは私は思うがね」

『なるほど──』

改めて書状に目を通すと来て貰いたい日時等は書かれて無かったが、早めに来て貰いたい旨は読み取れる内容だった。


「行政エリアまでは魔力車を乗り継げばすぐにでも行けますね──」

ナビが試算を早めにしたのか、横から声を掛けてくる。

現在の時刻はお昼へと丁度回った位だった。


『このまま──向かっても大丈夫かな?』

「私は大丈夫よ?」

「お爺ちゃん──私に連絡くれても良かったのに」

シュンとバルはお互いに大丈夫と言ってくれて──レイもコクリと頷いていた。


「向かいましょう──シエル様」

『そうだね──えっと、では自分達はこれで……』

「あぁ──大丈夫ですよ。もし何かありましたら便宜を図れるように通達は出しておきましょう。気を付けて行ってらっしゃい」

ナビの言葉に返事を返しつつ、目の前の教師の方を見てみたら朗らかな笑顔を浮かべつつ、その後の対応に関しても大丈夫だと伝えてくれた。


『じゃぁ──急ぎ足になるかもだけれども……行政エリアへと向かおうか』

皆が頷きつつ──自分達は行政エリアへとドルマンさんに会いにギルド本部へと向かうのだった。

coming soon

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