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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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『リンクス④』

────

「えーと──高校のエリアは……」

「リン! こっち──!」

無事に魔力車にて学院エリアのホームへと降り立った自分達は入学式が行われる高校へと歩を進めていた。

リンとマリが先導してくれており、それを追いかけてシュンとバル、自分とレイ、ナビが追随している形だ。


(──ナビも中学の頃と比べると人混みに慣れて来たのかな?)

少しだけチラリとナビを見てみると──人混みを綺麗にかき分けて進むナビが居た。

(いや──でも……)

それよりはナビの人気ゆえの現象なのか──周りがナビに道を譲っているような感じにも見えるから不思議だった。

レイに限っては自分の服を裾を掴むのは習慣化しているのか──そこが自分のポジションなのかと言わんばかりに今も確保しながら一緒に歩いていた。


    *


「おはようございますー!」

「新入生含めて──大講堂にて集まって下さい! 宜しくお願い致します!」

高校の区画エリアへを辿り着いたら、目の前で風の魔法にて声を拡大させつつ──生徒を誘導している教師陣が居た。

生徒によってはすれ違いざまに挨拶をしていて、教師陣はそれに応じてにこやかに挨拶を返していた。


「そろそろ──祝辞しゅくじの方が行われます!」

「おはようございます!」

そろそろ入学式の挨拶が行われるらしい──確かに可視化した視野の片隅の時刻表では時間が迫っているのが確認出来た。


「急ごう──余り時間がない」

バルも冷静に時間を確認したのだろうか。

皆に視線を送りながら大講堂へのルートへと足を向けて歩き始めた。

それを追いかけるように皆で歩みを再開させる。


    *


「新入生の皆様──そして無事に進級出来た皆さま……」

「改めて、おめでとうございます。過去に起きたシャドウ事件の影響は未だにあとが残されておりますが──皆さまがこうやって無事に今この場所に立っていることに私……アミーは嬉しく思います」

「世界は明るい未来へと繋がっていると私は信じています──そしてこの場所には、その確かな一歩を歩む為の知識が集約されております」

「皆さまがより良い明るい未来へと歩めるように私も手伝えたらと心より思います……」

目の前では半透明の淡い水色──ショートボブの女性型のマザー……アミーさんが挨拶を行っていた。

こちらに姿を見せているという事は──他の場所では声を送り届けている感じなのだろう。

言葉も非常に感情が込められており──周囲の人によってはその言葉を噛みしめて聞いている人も居た。


「では、入学式の挨拶はここまでになります。皆さまご清聴ありがとうございました」

頭を軽やかに下げるアミーに周囲で拍手が送られる。

自分達もそれに合わせて拍手を送る。


「それでは皆様それぞれ──移動をお願い致します!」

「新入生の方は引き続き会場へと残って下さい──別途案内事項があります!」

教師陣の声が周囲から聞こえてくる。

自分達は新入生なので、このまま大講堂に残る事になる。


    *


流れていく上級生の姿を目で送っていくと──こちらの方へと手を振って来る人も居た。


(シン──フィンか……)

フィンの方がこちらへと軽やかに手を振っていた。

自分もそれに気付いて手を振り返すが──自分へと気付いたシンは控えめに手を上げて挨拶を返すのに留めていた。

フィンはそんなシンに苦笑いしつつも──2人一緒に会場の外へと歩を進めていた。


(ん──熱烈な視線?)

不意に熱い視線を感じて──そちらに視線を向けると、自分よりはナビの方にが近いのだろうか。

視線を送っている──ボンが居た。

スッと自分の視線に気づくと黙礼をしてきたので、自分も返すと満足そうに頷いて立ち去っていった。


そんなナビは人気は確かなものなのか──何人かに手を振られる姿と、ファンサービスたっぷりと言うべきか……手を振り返しており、ボンの熱い視線には気付いている素振りは見受けられなかった。


クィクィ──と裾を引っ張られる感覚があり、視線を下ろすとレイが自分を見つめていて視線が合うと遠くの方へと視線を誘導してきたので……それに習うと、その先にはアミーが居た。

自分の視線と重なったのをアミーも分かったのだろうか──嬉しそうに微笑んで頭を下げて来たので自分も下げ返すと満足したように消えていくのだった。


『教えてくれてありがとう──レイ』

「うん──」

そっとレイの頭を撫でると嬉しそうに表情をほころばせるレイが居た。

そのタイミングで──。


「えー! では新入生の皆様──改めてご挨拶を……」

大講堂内の上級生は皆──移動をしたのだろう。

教師陣の1人が自分達の前に立って、改めて挨拶と──新入生に向けての案内事項に関しての説明を始めるのだった。

coming soon

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