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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫高校編※【ギルドと恋とチョコレート戦争】

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『リンクス③』

────

少しだけバルを待たせてるかも知れなく足早に学園寮の魔力車ホームへと歩を進めていく。


「おーい! バルー!」

シュンがいち早くバルの存在へと気付き声を上げる。

こちらへと振り向いて気付いたバルも片手を上げて、シュンの声に応えていた。


『ごめん──遅くなった』

「いや、大丈夫だ。そんなに待っていない」

自分の遅れもあり謝ったがバルは気にした素振りも無く大丈夫だと伝えてくる。


「ではお気をつけて行ってらっしゃい」

「ドリーさん、おはようございます!」

「おはよう──ドリー!」

「はい! おはようございます皆さま」

バルが見ていた方を見てみれば、その方向では学園寮のマザー──ドリーが学院エリアに向かう学生に向かって挨拶と見送りをしていた。


    *


「本当に変わったよねー」

「えぇ、これがクオリアの獲得というものなのでしょうか」

そんな自分がドリーを見ていることに気付きリンとマリが反応を返してくる。


「周囲の精霊も嬉しそう──」

レイの声に注意深く見てみれば──微かに見える精霊がドリーの周囲に漂っているのが視えた。


(マザーの自己の確立化か──)

ふと、ドリーの名前の決定の瞬間を思い出す。

色々な名前が案に挙がったが、寮を意味するドミトリーからドリーと名前が最終的には覚えやすいものに落ち着いたのだった。

名前が決まった当初はドリーは戸惑っていた節が見受けられたが今となっては”人と変わらない”位に笑顔などの表情の変化に富み、声音もその状況によって変わっていた。


「元からその芽はあったと思います──それが芽吹いたという事でしょう」

隣からナビの声も聞こえる。

ふと視線をナビに戻したら、どこか嬉しそうにナビが自分へと話しかけていた。


「それに人と精霊には違いはそんなにないのでしょう? ──シエル様?」

『そうだね──その通りだ』

自分の目から視える世界では人も精霊も大きく変わらないでいた。

魔力を宿して──思考をして感情も持って、そして生きている。

どこか頬を染めたナビが自分を真っすぐに見つめてきて質問を投げ掛けて来ては自分も素直に返していた。

それを嬉しそうにナビは頷いて聞いていた。


    *


「シエル様──ナビ様、皆さまもおはようございます」

自分とナビ──皆に気付いたのかドリーが柔らかい笑顔で挨拶してくる。


『「おはようございます、ドリー」』

皆で返事を返すと嬉しそうにドリーは頷いていた。

でも何かに気付いたように──瞬間には少しだけ慌てたような表情になる。


「皆さま──次の魔力車に乗らないと始業式が……」

ドリーはそう言葉を零すと、自分達は慌てて時刻を確認する。


(ゆっくりし過ぎてたみたいだ──)

自分の遅刻で多少時間は押していたが──少しだけのんびりと周囲を見過ぎてしまっていたようだ。


『皆──急ごう!』

「「えぇ!」」

「「あぁ!」」

「はい!」

それぞれ返事を返しつつ、レイはスッと自分の服の裾を掴みつつ──自分達は急ぎ足で魔力車ホームに着いた学院エリアへと向かう魔力車へと乗り込むのだった。

coming soon


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