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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─㉗』

────

「色々と不手際──改めて申し訳御座いませんでした」

案内をしていた目の前の白い狩衣の方はそう言って自分へと頭を下げていた。


『いえ──もう済んだことなので……』

「そう言って頂けますと助かります──こちらが案内先で御座います」

そして顔を上げ白い狩衣の方はそのまま手のひらを扉へと向けて案内を終えていた。


「ありがとうございます」

マリがそう告げると再度──頭を綺麗に下げてスッと目の前から白い狩衣の方は消え去っていた。


    *


「おぉ──! シエルか! 無事だったようだな……よかったぞ」

扉を開けた先ではドルマンさんが一早く自分へと気付き安心した表情で歩み寄って来た。

『ご心配お掛け致しました』

「うむ──」

満足そうに頷くドルマンさんの後からはガイウスさんが近づいて来る。


「本当によかった──ある程度は先程、皇室の見解はお聞きした。シエル……本当に、本当によかった」

ガイウスさんはそう言いつつ、その肩を大きく安心したようにで下ろしていた。

『本当にご心配をお掛け致しました』


「シエル──? 大丈夫? また会えた。約束──一緒に居る」

そして、その後はテクテクとレイが歩み寄って来て自分の服の裾を掴んでくる。

『ごめんね──心配をかけた』

頭を撫でると猫のように嬉しそうにレイは笑みをこぼしていた。


「シエルくん──!」

『え、えっと──リン?!』

そこにリンが駆けてきて自分へと抱き付いて来ていた。

突然の事で戸惑ってしまったが──相当不安にさせていたようで大人しく抱き付かれつつ、リンの背中を空いた手で撫でる。


(…………あはは)

ただ、そのリンの背中の向こう側には──結構険しいような、又は寂しがってるようなドルマンさんが居て、その背中をガイウスさんが撫でていた。


「シエル──本当にありがとう」

「えっと──詳しくは話せないんだよな? ただ、その様子だと最善の結果にはなったのか?」

そこへバルとシュンもやって来る。

自分は大きく頷いて2人に応える。

バルは当初の雰囲気からは随分とトゲが取れて来たような──柔らかい雰囲気になっており、そこをシュンが支えてるように見えた。


皆ともそれぞれ再開の挨拶が済んだタイミングだった。

トントン──と扉がノックされ、マリが入室の許可を出すと白い狩衣の人が現れてガイウスさんとドルマンさんへと議会への参加の可否とそろそろ始まりますとの要件を伝えて来たのだった。


    *


「うむ──参加するぞい」

「私も参加するぞ──自分の孫同様のシエル、そしてナビさんの事もあるからな。それにハンネス大将についても私には責任がる」

2人は案内役の者に即答で答えていた。


「だが質問なのじゃが──彼らも議会にこっそりと拝聴させることは可能かね?」

「それに関しては特別席の使用でしたら良いとの事です」

まるで、こうなることを想定されていたかのようにスムーズに案内役の方は返事を返していた。


「流石だな──手配の仕方がいつも素晴らしいな」

ガイウスさんはしみじみと頷きつつ──自分達へと振り返って来る。

「シエル? それに皆どうするかな? 一緒に来るかね?」

『「「はい」」』

自分達の答えは皆決まったように返事と頷きを返していた。


「うむ──宜しい。では行こうじゃないか」

そしてドルマンさんが最後に言葉を継いで自分達を案内するように歩みを始める。

案内役の方は頭を深く下げ──「それではお気を付けて」と最後に言葉を残し消え去っていった。


「シエルくん──行きましょう?」

そしてマリが続いて自分の名前を呼びつつ──手を伸ばして来て自分の手を繋いで歩みを始める。

『えっ──と』

ふとマリの横顔が見えたが──ほのかに薄くほほが赤く染まっていたのだけは分かった。


(…………少しだけ手が震えてる?)

レイとリンの姿を見ていて焼きもちを妬いていたのだろうか。

少しだけ大胆なマリの行動に驚いていると──もう片方の手をナビに繋がれていた。


(────あはは……)

ナビの方は言わずもがな……いている感情が薄っすらと伝わってくるので、なるようになる事にして議会へと自分は──自分達はドルマンさんを追いかけつつ向かうのだった。

coming soon

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