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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─⑱』

そして最後の戦闘へと物語は開かれていく──

「お前ら! ──俺に合わせろ!」

「各位! ──私のタイミングで続け!」

「「おぉ──!」」

「「了解です!」」

イアンがアタッカーを務め、ムシュタルさんはガードを務める布陣だろうか。

イアン率いるギルドが真っ先に飛び込み、ムシュタルさん率いる軍はその守りへと徹していた。


「羽虫どもが──!!」

先程よりも苛烈に──黒い触手を増やしつつハンネスは攻撃を仕掛けて来ていた。


「くっ──! 攻めきれねぇ!」

「先より威力が増している!?」

だが、先程よりも練られた魔力と色濃くどす黒さが増しているハンネスの攻撃は両陣営をもってしても攻めきれずに──いや、ハンネスの攻撃の方が押しているようだった。


「ははは! これが正義の力だ! この国を! 世界を安泰あんたいへと導く力だ!!」

そして先の収束の程では無いがどす黒い収束された魔法がハンネスから放たれる。


「ムシュタル──! 俺に……合わせろ!」

「分かっている……イアン殿──!」

イアンの双剣には光と闇が──ムシュタルの実剣には光の魔法が宿りまとっていく。


「「はぁぁぁぁ──!!」」

2人の攻撃がハンネスの攻撃と拮抗きっこうして魔力が衝突して──弾かれていく。

周囲へと弾かれた魔力は飛び火を起こして更に周囲を更地さらちへと変えていく。


「バル──!」

「シュン! バリアを!」

「私もサポートします」

周囲のギルドや軍も、目の前のシュン、バル、マリもそれぞれバリアを展開する。


「お兄ちゃん──!」

そして周囲へと魔力が弾かり終わり──ハンネスの方ではイアンとムシュタルさんが凌ぎ切った姿がそこにはあった。


「おい──生きてるか?」

「ははっ──当たり前だ。こんなところでは死ねん」

まだ2人は軽口を叩けているようだが、自分の目から視える魔力の枯渇具合を推測するに危ない領域まで片足を突っ込んでいるように感じた。


    *


「────流石に鬱陶うっとうしいぞ」

ハンネスが攻撃が防ぎ切られた事と結果を見て憎々しげに呟く。


(時間が無い──どうする……まずは武器が……武器──?)

そうだ、武器だ。

先の──そして今もハンネスの手にある巨大な赤黒い実剣を見る。


(自分もやれるのでは──? イメージは出来ている。何よりも……)

ナビとレイを見る。

2人は一瞬だが顔に疑問符を浮かばせたようだが──何かを感じ取ったのか真剣な目になり自分を見返してくる。


『ナビ、レイ──試したい事がある』

「はい──シエル様が願うなら何なりと」

「なに? シエル──?」

そして自分のイメージと願いを2人に打ち明ける。


(そうだ──剣を自身で願おう……それならばきっと──これがラストチャンスだ)

「分かりました──試してみましょう」

「シエルが……願うなら──私はそれを手伝いたい」

『ありがとう──ナビ、レイ』

そして、そんな会話をしているとシュン、バル、マリ、リンもこちらへと気付いたのか自分の計画について聞いてくる。


    *


「時間が必要だな──」

「あぁ──それにもう一度ハンネスの目を釘付けにする必要性が有るな」

「それか周囲への余裕をくすか……だよね?」

シュン、バル、リンが頷きあいつつ各々(おのおの)の必要な事を確かめ合う。


「私はその間──絶対にシエルくんをお守り致します」

その目に確かな覚悟の炎を宿してマリが最後に頷きつつ締めくくる。


「私──お兄ちゃんに伝えてくる!」

「シュン──その間俺たちが……」

「分かってる。リンが説明している間だけでも良い、ハンネスの目を引きつける──て事だよな?」

「あぁ──その通りだ。父様──今は今だけは俺は……俺としての覚悟をここで決める!」

リン、シュン、バルがそれぞれの動きを最後に確認し合いそして──。


「シュン──行くぞ! 俺の背中を──頼む!」

「分かってる──! どこまでも付いていくさ!」

バルはシュンの返事に嬉しさを隠せなかったのか口元が少しだけ笑みを残しつつハンネスの下へとシュンと共に突撃していく。


「シエルくん──気を付けてね?」

”信じてるから”──最後にそう呟いてリンもイアンとムシュタルさんの下へと一気に風魔法を用いて駆け出していく。


「私もシエルくんの事──信じてるから。だから……守りは任せて」

ハンネスへと視線を動かさないまま、自分とナビ、レイの前に立ったマリが背中越しに声を掛けて来ていた。


(ありがとう……皆)

『ありがとう──マリ』

マリの背中へと感謝の声を掛けるとピクリと背中が震えたような気配とマリの本来の微弱だけれども──確かな白銀の力が溢れて来ていた。


『──ナビ、レイ。ごめん、さっき言った通りのイメージなんだ』

「大丈夫です──シエル様の事なら私はどんなことでも分かりますから」

「ん──私も……分かる」

そして、3人で手を繋ぎ円を作り……イメージと願い──魔力の発現を始める。


(意識を──ナビとレイへと……繋いで)

魂の部分が繋がっているのもあるのだろうか。

心地良い繋がりを感じつつ、イメージと願いを2人へと共有していく。

そしてレイとは精霊との加護を──ナビとは白銀の力を増していく。

そして自分、ナビ、レイの周囲は精霊と白銀の魔法が溢れ──踊り始めていくのだった。

coming soon

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