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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─⑯』

戦闘は激化していく──。

「うぉぉぉぉ────!!」

横合いから飛び出して来たイアンは即座にバルの下へと駆け参じていた。

そしてバルへと殺到するハンネスの攻撃を片っ端からそぎ落としていくようにさばしのいだ。


「おい──無事か?」

「は、はい──ありがとうございます」

イアンの安否の確認にバルの無事の声が聞こえてくる。


「お前は──あぁ、ギルドの期待の……」

「そういうのじゃねぇ──勝手に言われてるだけだ。……お前、ハンネスなのか?」

ハンネスのイアンへの総評での呟きに、心底嫌そうな顔をしつつイアンは目の前の異形のモノとなっているハンネスを見て疑問をていしていた。


「それに気に食わねぇ話も聞こえたぞ──暴力が平和の解決? 俺たちのギルドの者が愚か者? それに軍のワードも聞こえたな──」

「イアンさん──どうして、ここに……」

「あぁ? ──急に戦闘を展開していたシャドウ達が形を保てなくなったのか消滅した……というよりは、あいつへと吸収されたみたいだな。それを追いかけた先がここだった。お前ら皆まだ無事みたいだな?」

露骨に軽蔑するような目をハンネスへと向けつつ、イアンはバルへの疑問に答えていた。


「イアンさん! 先行し過ぎです──!」

「いや、イアンさんじゃないと間に合ってなかったぞ」

「「我々も参戦します!」」

そして遅れるように自分達をコロッセオ内へと突入させてくれた部隊の方々が合流してきた。


    *


「羽虫が増えたか──目障りだ……消えろ!」

『イアンさん──! あれは危険です!』

ハンネスが再び今度は頭上にてどす黒い魔法を収束し始める。

空間を振るわせ魔力の高まりを感じる中──自分の周囲にレイを経由して現れていた精霊も辛そうな微弱な反応に陥っていた。


(精霊の力も──いや、全てを収束させているのか?)


「お前ら──! あれを打たせるな! 先の巨大な魔法のはずだ! 阻止するんだ!」

「「はい──!!」」

「俺に──続け!」

そしてイアンの号令と先導の下──各部隊がハンネスへと一挙に迫る。


「無駄なあがきを──! 平和の為のいしずえになるがいい!」

「何が平和だ──! この惨状を見て、どの口が言う!」

イアンが先陣を切って、ハンネスから押し寄せる無数の黒い触手やら腕をほふっていく。

他の後続の部隊もイアン程ではないが確かに1つずつ処理をし、カバーをしたりしながら押し進む。


「はっ! ──平和しか見ない! 都合の良いものしか見ないから言える言葉だ!」

「実際に私がしたことで事件も──死人も! そして不幸な者が少なくなり浄化されたのだ!」

ハンネスは展開している翼のようなものからも魔法を幾つか展開してこちらへと放ってくる。


そのうちの幾つかが自分とナビ、レイもの下へと向かってきていた。

「シュン──合わせろ!」

「あぁ! 分かってるバル!」

目の前にシュンとバルが駆けつけて──シュンとバルの光と闇の魔法が目の前のハンネスの魔法を相殺する。


黒い触手や腕もこちらへと反応して迫って来ていたが──。

「リン──サポートする!」

「任せて──!」

マリがリンを白銀のバリアで危ういところは一時的に守りつつ、リンは実剣を片手に周囲の黒い触手等を一掃する。


『ありがとう』

「皆さま──ありがとうございます」

ナビと共に皆にお礼を述べると「シエルの周囲は俺たちが守る」とシュンが言い、皆で頷いていた。


「シエル──ナビ大丈夫そう?」

そんな皆を見ていると自分とナビの手を握って回復していたレイが声を掛けてくる。

『そうだな──』

後、もう少しだけ──と答えようとした時だった。


「イアンさん!!」

「イアンさん──!」

「──るせぇ!」

声のする方を見てみると、目の前でハンネスの手には大きな──先の赤黒い血のような実剣が握られていてそれがイアンへと叩きつけられていた。

イアンはその実剣を双剣にて受け止めていたが──自身の両側からは黒い腕が殺到しており、闇と光の魔法を行使してか押さえている状況だった。


(いや──実剣だと? 先のとはサイズも全く違うぞ……)

良く目を凝らしてその性質自体を見通すように見てみると魔力的──いや、精霊的な部分も感じられた。


「ははは──滑稽だな!」

「そのまま──すべて……消えろ!」

だが、考察の時間をハンネスは与えてくれるはずもなく──周囲の空間の震えが再度発生していた。


『────っ!』

「シエル様──! まだ無理です!」

『だが受け止めないと──どの道、壊滅状態に追い込まれる!』

まだ体力──魔力自体の回復も足りないのは分かっているがおぼつかない足を何とか奮い立たせる。

自分の願いに応える為か周囲の弱弱しい反応を示してる精霊も自分へと寄り添ってくれるような動きをしていた。


(────魔法を……あれを少しでも食い止めるやつを)

『────』

魔法の姿をイメージしようとした時だった。


「させはしないぞ────!!」

ムシュタルさんの声が空間をく──それは1人の発する声量では到底出し切れないボリュームで閉じかけていた目を見開くと頭上から魔力車が一直線にハンネスへと飛来していたのだった。

coming soon

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