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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─⑪』

そしてコロッセオ内へと──

「どうなっているんだ──」

「何もないぞ──」

イアンの作ってくれた道を駆け抜けてコロッセオ内に侵入した自分達を待ち受けてるものは何もなかった。

シュンとバルの声が何もない空間に響いていく。


「確かに何もないですね──」

「うーん?」

マリとリンも周囲をうかがいつつ警戒しながら周囲を確認する。


「シエル──!」

自分も周囲の状況を確認しようとした時に不意にレイから服のすそを引っ張られて呼び止められる。

「何か──来る!」

「シエル様──!」

レイに続いてナビも気付いたのか──掛け声に合わせて空気が一気に重くなり始める。


『皆──! 集まって!』

自分の声に皆が自分に集まってくるのと同時に黒いかすみの様なものが周囲に蔓延はびこって来ていた。


    *


(これは──精神……いや、魂を汚染しようとしてるのか?)

『ナビ──一緒に皆に魂の保護のバリアを』

「はい──!」

皆の苦しそうな顔がバリアを掛けることで落ち着いて来ていた。


『これはいったいどこから──』

改めて、周囲を見渡すと──コロッセオ内の奥の方……その1カ所から黒い霞が漏れ出ていた。

『あっちか──』

「ん──シエル、一緒に行く」

「俺も行くぜ」

「私も──行きます」

漏れ出ている場所へと行こうとしたらレイ、シュン、マリ──そして皆が一緒に着いてくると伝えてくる。


『分かった──行こう。ナビ、何かあればサポートをお願い』

「任せてください!」

ナビがここぞとばかりに大きく頷いて来るのに安心を覚えつつ皆と一緒に奥の方──多分あれは運営組織の入り口だろう場所へと向かって行く。


    *


『ナビ──皆の魂の保護を厚く……』

「対応致しました──ですが、これは……」

ナビもその後の言葉続くことは無かった。

他の皆も同じ反応だった。

入り口から入った空間は黒い靄が充満しており──そして地下通路に続く場所から溢れ出ていた。


「シエル様──きっと、この黒い霞を追って行けば……」

『あぁ──分かってる。皆……警戒は続けて行こう』

皆の頷きを確認しつつ──導かれるように黒い霞が溢れ流れてくる方へと歩みを続けていく。


    *


『ここが終点かな──』

「そうなりますね……」

ナビと共に確認をする。

自分たちの前には地下通路を進んだ先──その途中では牢獄やら怪しい場所も幾つもあった中、その先の先……この大きな扉の前に立っていた。

その扉からは黒い霞が漏れ出ており、そして自分たちの目的──目標の終着点を示していた。


「父様──」

「バル──」

「大丈夫だ、すまない」

バルの方も自分たちの会話から感じ取ったのだろう。

その視線は険しいものになっていたが、隣のシュンの言葉に幾分か険しさが取れてくる。


「シエル──」

レイの方は牢獄の付近からずっと自分の服の裾を掴んでいたが──理由は自分にはわかるのでそっと頭に手を置いて撫でる。


「コロッセオの地下にこんな規模のものが──」

「軍──ギルドも関係なく色んな行方不明に出てた人の資料もあったよ?」

マリとリンの方も道中の光景からそれぞれ思った部分があったのだろう──言葉を零していた。


『皆──行こう。開くよ──?』

「「────」」

皆が頷くのを確認して自分は扉を開くことにする。

そして開くのと同時に中から黒い霞が一気に溢れ出てくる──そして、その先の光景が見えてくるのだった。

coming soon

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