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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─②』

そして物語は中学編のラストへと──

バァリィィィ────ン!!

その音が頭上で鳴り響いた瞬間、結界の割れた口からだろうか──無数の黒い糸が注がれていた。


「なんだあれは──」

「きゃぁぁあ──!」

「に、逃げろ──」

会場もパニックに一気に陥っていた。


「なんだあれは──」

「父様……」

シュンとバルの声だろうか。

周囲の状況を確認していると──。


「シエル様──!」

ナビが自分へと歩み寄って来て声を掛けて来ていた。

切羽詰まった顔の中にナビの願いがうっすらと感じ取れる──。


『ナビ──”一緒”だったら……アレを断ち切れそうか?』

「難しくは無いと思います」

『そっか──なら、やろう』

どこか安心したような願いが叶ったことに嬉しそうなナビの顔が一瞬垣間見えたが──ナビは瞬時に表情を緊張したものに戻していた。

そして、自分はそんなナビの顔を見た後に……試合上に手放して落ちていた木剣を拾い──ナビの木刀はナビに手渡す。


『ナビ──合わせて』

「はい──!!」

ナビと共に木剣を腰に据えて──そしてお互いに魔力を高めあう。


「シエルくん?」

「シエル?」

リンの声か、マリの声か──そしてシュンの声も聞こえてくる。

そして会場に居た人たちも自分とナビの様子に気付いたのか──気付いた者は静かにその様子を見守るように見ていた。


魔力を高めるのに合わせて──周囲に白銀の奔流が渦巻き始める。

それを更に高めて──木剣に白銀の燐光りんこうまとわせていく。

「綺麗──」

誰かの声だろう……自分とナビの状況は会場の人たちの多くも気付き始めて見守るようになってきていた。


『ナビ──!』

「はい──!」

そして魔力量が黒い糸の侵入元──結界の壊れた口から入り込んでいる黒い糸の束を断ち切れる位に練り上げられたのを感じて一気に頭上へと白銀の残光を残しつつ……ナビと共に飛び立つ。


『「はぁぁぁぁああ────!!」』

ナビと共に気合いの声を上げて木剣に纏わせた白銀の魔法の斬撃と共に黒い糸の束を一閃する。


ズギャァァァア──ギギギギ──!!

その瞬間──白銀と黒が邂逅かいこうして半ばで拮抗きっこうする。


「シエル様──!!」

『くっ──! これは……! だけれども!!』

半ばで受け止めきられてる状況で重い木剣を両手で押さえつつ──ナビと共に更に力を増やして注いでいく。


    *


「────シエル!」

その時だった不意に下の方から──レイの声が聞こえてくる。


(なっ──)

下の方を見てみたら、レイの周囲にはいくつかの精霊のオーブが現れていて──その助けを得てか風属性も用いているらしく自分の場所へと飛んできていた。


「シエル──私……助ける!」

「──レイ様!?」

レイが自分たちに追いつき一緒に黒い糸の束へと木剣を一閃させていた。

その光景に気付いたナビが驚いた声を上げていた。


(これが──精霊の加護か!)

レイからの魂の共有の影響なのか、同じく自分へも精霊の加護を感じる。

(ナビは微弱でもと言っていたけれども──これはれっきとした精霊の加護だ!)

そして──自分とナビ、レイの魔法に反応するように周囲に精霊たちが生じ始める。


「────」

精霊からの言葉は無いが──それが何となく助けると言っているように感じる。


『ナビ──レイ! 力を束ねよう! そのまま──!』

断ち切ろう──! と声を掛けようとする時には視覚的に変化が起きていた。

白銀の斬撃に沿うように精霊たちが白銀の斬撃に溶け合っていく──そして拮抗していた黒い糸の束をミチミチと断ち切っていく。


『「「はぁぁぁぁああ────!!」」』

そして今度は自分とナビ、レイの力を注いで──魔法と精霊を合わせて黒い糸の束を断ち切るのだった。

coming soon

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