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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『闇市場─正義の行方─①』

黒の存在──白銀の存在

世界の存在──魔法の存在

≪side:ハンネス≫


「ボス! ──学院エリアのポイントが消えました!」

「他の中継ポイントはどうなっている?」

「その他──問題無し! クリアです! いつでも行けますぜ!」


(おかしい……)

部下の報告を聞きながら私は考える。

バルへと施したトリガーは保険であの娘にも連携して掛けていたはずだ……。

(それが破られるだと──?)


「おい!」

「はい! ボス!」

「学院エリアへは埋め合わせで出力を高めで行け」

「──すみません、質問するのはいけない事だと分かっていやすが……アレは持つんですかい?」

部下の1人が質問しながら私の背後へと視線を転じる。

そこでは黒い糸で拘束された……この賭博エリアのマザーが繋がれていた。


(こいつと私は感覚を全て共有している──)

私から伸びている黒い糸を通して賭博エリアのマザー──薄い黄色の半透明の男の子はうめき声を上げる。

まだまだ行けるな。


「大丈夫だ。むしろ壊れるまでやっていい──これが終われば私たちの時代だ」

「それに──替えのマザーは各エリアにあるだろう?」


「確かにボスの言う通りだ」

質問してきた部下が下卑げびた顔を浮かべる。


(それにしてもだ──)

学院エリアだと? 良く考えると引っかかるものはあった。

あの学内対抗戦前の視察の時だ──行った後にこの闇市場の本拠地に戻ってきた時に私を覆い隠す結界にほつれが生じていたのだ。


(凄く微量なほつれだったから気にはしてなかったが──)

あの日の事を思い出す──白銀のか?

私が1つ懸念があるとしたら、あの存在だ。

白銀──どうやら私の……この黒いのとは相性が悪いらしい。

中央の方にちょっかいを出そうとしたら白銀の結界に弾かれたのを思い出す。


(皇室の者か? いや、だがあの場でそんな気配はしなかったぞ?)

疑念で首を捻るが何も思い浮かばない為、私は思考を切り替える。


「さて、早く済ませろ! 中継ポイントに指定した者たちのトリガーが発動する時間が迫ってるぞ!」

「了解だボス──そして学院エリアは中継ポイントが消失した補填で最大出力で設定と……」

「ぁぁ──ぁ────ァ」

そうだ、今はこの黒い糸を一気に各エリア内に密かに伸ばしていた者たちへと強制的に接続するのだ。

そして、効率的に接続出来るように中継ポイントへと指定した者へとまずは接続を伸ばす──学院エリアはポイントが消失してるから直接各々に繋ぐしかないが……このマザーの演算処理能力を使えば何ということはない。


「それにしても中継ポイントに選ばれた者は幸せだな!」

「魔力量の高い者で闇属性の素質のある者か」

「そして一番最初に壊れて変容する者か」

部下の声を片耳で聞く──バルか……良い”手駒”に育ってくれた。

あいつは私の素質を受け継いでるからな──サブタンク扱いに保険の水属性のあの娘を合わせたら、もっと効率的良く許容量も増えると思ったが……。


(まぁ、よい──もう、その時は近いのだ)

刻々と近づいて来る時間を待っていると──。


「ボス? 地下のあいつらはどうしやす?」

新たに部屋に入って来た、部下の1人が私に質問を投げかけて来た。


「使い捨てろ! ──友好的にな」

私は即座に返事をする。


「了解だぜ! なら薬を打って、障害を排除するように命令しときやす」

「あぁ──おい! 後はこれだ──変容した時に役立つように爆弾でも仕掛けとけ足止めになる」

「お前──頭いいな! 名案だ……ちょっくら行ってくるわ」

そして、入って来た部下はいくつか物を持って行きながら退室していった。


    *


「さぁ──ボス! 時間ですぜ!」


「あぁ──! 諸君、ここから私たちの闇市場の時代が始まる!」

「悪を持って義を成すのだ! ──発現させるぞ!」

「ァァァァァァアアア────!!」

私が黒い糸を賭博エリアのマザーを用いて最大限に最大容量で開放して発現させる。

それを相乗させるように周りの部下たち含め、闇市場のメンバーが揃いもそろって闇魔法を用いたりしつつ一気に浸食度を高めるように魔力をわせていく。

────そして、それらを最大にさせている賭博エリアのマザーの男の子の狂っていく声が空間に鳴り響いていく。


(同じ精霊の魔力は精霊同士には感知しづらい、だからこそ──成功したのだろう)

黒い糸を各エリア……ヒノモトに伸ばしていく。

(だが……中央エリアへはダメだったか──)

そう、白銀の……皇室の者だろう居るエリアは見事に黒い糸が弾かれていた。

(……あそこは武力で押さえたらよいだろう)

これからの進行を想像する。


(そして悪を持って平和を成すのだ──)

そして目を閉じて各エリアのまずは中継ポイントの者へと強制的に繋いで──開花させ、それを経由してエリア内の繋いでいた者たちへと強制的に接続していく。

黒い糸を通して、この”黒の魔法”と私は過程しているが──接続した者たちに注いでいく。


(あぁ──この国が変わって行く……いいぞ──生まれ変われ! 正しき姿へと!)

そして各エリアへと行き渡らせた後に一気に魔力をまとめて──学院エリアへとその黒い糸を……黒の魔法を行き渡らせるのだった。

coming soon

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