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終わらない物語~白銀の始まり~(魔力事件……世界は終わりへと進むのか、又は歩み続けられるのか──ここから選択を始める僕の物語)  作者: 御伽ノRe:アル
≪ヒノモト≫中学編※その出会いは偶然?「もしくは必然?」

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『結びつく運命⑳』

そして、これからの選択が始まる

「”黒い糸”とな?」


”ふむ、そのような存在の話は未だに私は聞いたことが無い”っと、続けてドルマンさんが言う。


「ガイウスよ、お前は知っておるか?」っと、ドルマンさんがガイウスさんに尋ねるが”私も軍の中でも聞いたことが無い”っと、言葉を返していた。


「して、シエルくん。その黒い糸が繋がってる者は反ギルド派の”ほとんど”の者が繋がられているというのだな?」っと、ムシュタルさんの問いかけに自分は頷く。


「洗脳に近い状態か、それに学院だけに留まっていないとなるか」


”これは思った以上に由々しき事態かも知れないな”っと、ガイウスさんが続けて言葉を紡いだ。


ーーー


「それで、シエルよ。先程はハンネスに向けて”何を”仕掛けていたのじゃ?」っと、ドルマンさんが問いかけて来た。


『探ろうとしていました』


「探るとな?」


”ふむ、詳しく話せい”っと、続けてドルマンさんが話を促して来たので、話をすることにする。


最初は学園の入り口で会ったところから、始まっていた。


自分はハンネスと視線を合わせて、苦しい顔を見せたハンネスの様子が気になっただけだったが、ナビは”全く別のこと”を見ていた。


「別のこととな?」っと、ガイウスさん。


『はい』


ナビは、ハンネスを包むように”展開”されていた、”阻害”のバリアみたいな膜に気付いたのだった。


「阻害のバリア・・?何のために?」っと、ムシュタルさん。


『それは・・』


ナビは、そのバリアみたいな膜に気付いたのは違和感を感じたからだった。


ハンネスの周囲は魔力の微量な歪みが”交錯”するように生じていたのだった。


それを空間全体に”浸食”させて、何かを”隠して”いるように見えたのだった。


『自分もその時点で、ナビに教えられて、その後は、その”何か”を探ろうとしていました』


「それで何か分かったのかね?」っと、ドルマンさん。


『はい。何かを”探して”いたら、何かが”無い事”に気付いたのです』


「ふむ、先を話してみよ」っと、ドルマンさん。


無かったものは、あんなに大量に張り巡らされていた”細い黒い糸”が綺麗にえなくなっていたのだった。


ナビにも確認させたら”確かに視えなく”なっているという事が分かった。


けれども、ナビと自分で索敵さくてき範囲を学院エリアのギリギリいっぱいまで広げたら、まだ確認出来る”黒い糸”があり、それらが途中で、空間の歪みにより”かき消されて”いたのが分かったのだった。


そこからは早かった。


ナビと自分で、広げた索敵範囲の”黒い糸”の点在を円で結び、その中心地を割り出したのだった。


「そして、割り出したのが、ここという訳か?」っと、ドルマンさんの言葉に頷いて答える。


「シエルはそれで、ハンネスの阻害のバリアに目を向けたということか?」っと、ドルマンが続けて言う。


「シエルくん、また無茶な事を・・」っと、ガイウスさん。


「それで”何を”仕掛けていたんだ?」っと、ムシュタルさん。


『ナビと一緒に、ハンネスの阻害のバリアの一部をギリギリまで気付かれないように壊そうとしたのです』


「なるほどな、俺が、闇と光の属性に適性があってよかったな。気付けたから良かったものを、空間の”壊れる”音は分かる者には分かるからな」


”ハンネスはそういうのに、敏感なタイプだからな”っと、ドルマンさんが言葉を続ける。


「でだ、シエルくん。壊せたのだろう?何か分かったのかね?」っと、ガイウスさんが先を促してくる。


『ええ。”大きな”事が分かりました。阻害のバリアの一部を壊した瞬間に”空間にほころびが生まれて”そこから、無数の大量の”黒い糸”がハンネスに収束していました』


「・・・」


皆が一様いちように黙り込み、静寂が訪れたのだった。

coming soon

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