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十三歳になりました!

十三歳

ご機嫌よう。リンネアル・サント・エルドラドです。月日は流れ、十三歳になりました。今日は私の生誕祭です!


ティラン兄様の長いお話や宰相さんの祝辞のあとに、私もだらだらと無駄に長いお話をします。…前世の、校長先生たちもこんな気持ちだったのかな。正直無駄だと思うんだけどな。


そんなこんなで長い前置きが終わり、いよいよ本番です。貴族のみんなが我先にと私に挨拶とお祝いの言葉を投げかけてきます。待って待って、誰が誰だかわからなくなっちゃうから。


「おめでとうございます、王女殿下!」


「おめでとうございます!」


「ええ、ありがとう。コネッサンス公爵、アンテレクテュエル子爵」


一人一人に丁寧に言葉を返します。ああ、はやくお祝いのケーキを食べたい…。


しばらくしてようやくひと段落すると、今度は婚約者のヴァイス様が来てくれます。


「リンネ、お誕生日おめでとう」


「ヴァイス様!ありがとうございます!」


「はい、これ。誕生日プレゼント。本来なら従者に渡して後で見てもらうべきなんだろうけれど、どうしても一番先に渡したくて」


「嬉しいです…!私も、ヴァイス様のお誕生日には素敵なプレゼントを用意しますね!」


私とヴァイス様は相変わらず仲良しです。いい婚約者がいて幸せです。


「開けてみて」


「はい。…わぁ、水晶玉の中に百合の花が」


綺麗な工芸品です。


「気に入ってくれたかな?」


「はい!とっても!」


後で、お部屋で大事に飾りましょう。


「リンネ、誕生日おめでとう!」


「レーグル!ありがとう!」


レーグルが両手を出してきます。私はレーグルの両手に両手を合わせてハイタッチします。


「「いえーい!」」


「あはは。二人は本当に仲が良いね。でも、少し近すぎるんじゃないかな?」


「あ、す、すみません!ヴァイス様!」


「リンネ、そんなに気にしなくてもこの王太子殿はヤキモチ妬いてるだけだから。気にしなくていいよ」


「もう!レーグルったら!」


「リンネ様!」


「ノブル君!」


「お誕生日おめでとうございます」


「ありがとう!ノブル君の誕生日にもお祝いさせてね」


「ありがとうございます。楽しみにしていますね」


にこにこ笑顔のノブル君は、私に爽やかにお祝いの言葉をくれつつヴァイス様に失礼な態度をとるレーグルの頭を叩きます。


「いった!何するのさ君!」


「君がリンネ様の婚約者に不敬な態度をとるからだ」


「…ふん!俺だってリンネのお友達だからいいの!」


「ヴァイス様のお友達ではないだろう」


ノブル君はレーグルのブレーキ役がすっかり板についています。でも、ヴァイス様とレーグル達はもうお友達だと思うんだけどな。


「王女殿下!」


「ミレアさん!」


とことこと走り寄ってきてくれるミレアさん。


「皆様ずるいですわ!このメンバーの中では私が一番にお祝いをしたかったのに!レディーファーストですわよ!」


「ごめんごめん!」


「私達もリンネ様の誕生日ということでついはりきってしまったんだ」


「僕もごめんね。これからもリンネのお友達として仲良くしてあげてね」


「もちろんですわ」


人見知りなミレアさんもこの数年ですっかりこのメンバーとは打ち解けました。


「王女殿下」


側に控えていたフォルスが私に声をかけてくれます。


「お誕生日おめでとうございます」


「ありがとう、フォルス!今年もフォルスのお誕生日会、楽しみにしてるね!」


「はい」


フォルスはこの数年ですっかり強くなって、今ではこの若さで騎士団に入団するまでになりました。正式な私の護衛騎士です!


「でもフォルスもここまで強くなるなんてね」


「俺はまだ強くなれますよ」


「ふふ、楽しみにしてるね」


「王女殿下のご期待に必ず応えてみせます」


「リンネ」


「ティラン兄様!」


宰相さん達とずっと話をしていたティラン兄様がこちらに来てくれます。


「さっきも言ったがな。誕生日おめでとう、リンネ」


「ありがとう、ティラン兄様!」


「来年もまた祝わせてくれよ?」


「もちろん!ティラン兄様もね!」


「当たり前だ」


ティラン兄様が私の頭を優しく撫でてくれます。


こんなに素敵な人達にこんなにたくさんお祝いしてもらえて、今年の誕生日も良い一日になりました!

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