6話「金持ちお嬢様と決闘少女」
メイドは最強にて最凶。ブラクラでもそう書かれてある。
1
ある日の土曜日。
アリナは貴宏が運転しているシーマに乗りながらある場所に向かっていた。
目的地は隣町の美術館。そこに着いて二階のカフェに行くと、一人の少女が居た。アリナと同じぐらいの年頃で、金髪ツインテールでどんぐり目の子だ。
「よく来たなアリナ!!」と女の子は突然立ち上がってアリナにビシッと指差した。
「何の用?“ミカエラ”…」
「決まっているでしょ!!決闘よ!!私のチームとアナタのチームで!!仲間が一人増えたそうじゃない!!そいつの力試させてもらおう!!」
「私が何かする度に決闘申し込むのやめてくれない?」
「ほう?負けるのが怖いの?まぁ前回全滅しかけたもんねーーっ!!足手まといが増えて負け続ける確率が高い勝負なんて挑みたくないもんねーーっ!!プークスクスっ!!」
「(ムカッ)…そこまで言うなら、受けてたとうじゃないの!!」
「よーし!!
じゃあ一週間後お前の家で勝負だーー!!」
2
「ミカエラって誰ですか?」
夜、アリナの集会で、ミカエラとの話を聞いて疑問に思った楓が皆に問いかけた。前にアリナが修次郎から貰った子犬は“クルミ”と名づけられ、今アリナの肩に乗っている。
「“ミカエラ・イヴォンヌ・シューベルト”。アメリカを拠点に動くシューベルト財閥って会社の社長の娘さん」
「アリナさんとは幼馴染で、昔からよく争いごとをしてたんですよ」
「まぁ原因はアリナお嬢様にあるんだけどね」
「うっ…まぁそうだけど…」
「確か、お母様が沖縄に出張に行った時に買ってきたサーターアンダギーを、ミカエラさんと分けようと思ってたらお嬢様が全部食べちゃったんですよね」
「そんなことで!!?」
「相当ショックだったらしいよ、日本には滅多に来れない頃だったから…」
「だってかなり良い店で買ったやつだったからすっごく美味しかったんだもーんっ!!
とにかく、アンタら来週の今日は深夜の0時までに来なさい!!アイツはいつ来るか分からないわよ!!」
「0時って…
それで、勝負って何ですか?」
「“サバゲー”だよサバゲー」
「サバゲーって、あのエアガンを使うっ?!」
「そう。「部下の戦闘能力を試すのには打ってつけだー」って」
「前は銃の使い方が分からないまま参戦したら足手まといになっちゃって全滅しかけたよ…」
「今はどうだ?」
「バッチリ!!」
「でも、楓君エアガン扱える?」
「い、いえ…全く…」
「う~ん…貴宏、楓君にエアガンの使い方を徹底的に叩き込んで」
「かしこまりました」
翌日。
楓や九葉達は修次郎の家に集まった。九葉は先日修次郎から頂いた子犬に“ハナコ”と名づけた。ハナコはツバキとじゃれあっている。
「サバゲーで生き残るコツ?んなもん隠れて隙突いてすぐに目的達成すりゃいいんだよ」
「でも、貴宏さんから銃の使い方を教えてもらった後、特訓したら、どこに隠れても弾が当たって全敗ですよ…」
「それは運や場所の問題ね」
「…修次郎さん、アリナさんの一時的な部下として__」
「俺はアイツの下僕にはならん」
「ですよね…」
「なんだったら、俺の銃持ってくか?カスタムしたヤツ」
「え?」
「アリナんちのよりも、俺が調整したヤツの方が使いやすい。違うか?」
「さぁ…」
「ガクッ…まぁとにかく持ってけ」と修次郎はドレッサーからSCAR-Lの電動ガンを取り出した。ダットサイトと拡張マガジンが付いている。
「出来る限りサイトの中央の点で狙いを定めた所に向かって飛ぶようにしたから少しは当てやすいハズだ」
「本当に良いんですか?!そんな良い物…!」
「あぁ。壊しても文句言わねーよ。その代わり勝ってこいよ」
「あ、ありがとうございます!」
3
そして当日の朝。
皆が用意していたゴーグルを着用した、が、皆服装はメイド服だ。アリナのメイド服だけ紅色だ。
「あの…何でメイド服なんですか…?」
「いい?メイドはどの世界でも最強なのよ!!前回の敗因は、メイドよ!!メイド成分が足りなかったのよ!!そう、メイド服は着るだけで最強になれるのよ!!」
「気にするな、ブラクラと東方の観すぎだから」
「は、はぁ…」
アリナと貴宏はM4A1とM92F、浩人と優二はAK-74とデザートイーグル、楓は修次郎のSCARとグロック18cを装備した。一応言っておくが、全て10歳用の電動ガンだ。弾はBB弾ではなく赤いペイント弾を使用する。
「ルールは、屋上にある旗を取った方が勝ちよ。頭以外に当たったら退場、両手を挙げながら外に出て。
さぁ、皆負けないように頑張って!!」
「「「「おーー!」」」」
「そして我らはメイド!!コレは言っておかなきゃ!!
サンタマリアの名に誓い、全ての不義に鉄槌__」
そのとたん、外で爆発音がした。ビックリしたアリナは思わず楓に抱きついた。
「をーーーーーっ!!!???」
「うわぁっ!!?」
「なっ、ななな、な、何今の!!??」
皆外に出ると、玄関前に黒焦げになった何かの残骸が散っていた。
「何ですか、これ…?!」
「…火薬だな。
これはきっと、開戦の合図__」
すると、上から何か大きな音がした。屋上を見上げると、そこには一機の戦闘ヘリコプターがおり、ミカエラが垂らされた縄はしごから降り、アリナ達を見つけて嘲笑った。
「アリナァ!!!!ルール変更よッ!!!!この豪邸は我々シューベルト財閥が占領した!!!!ハーーーハッハッハッハッハッ!!!」
「卑怯よミカエラ!!!弱みを握られてないからって調子に乗りやがって!!!!」
「アーア、聞えない聞えなーーい」とミカエラはアリナ達に見えない場所に移動した。ヘリコプターから次々とミカエラの部下が降り豪邸内に散らばっていく。
「…何かすごいことになりましたね…」
「戦力桁違いじゃん…」
「フンッ…所詮は親の金で雇った雑魚よ…
私の家、返してもらうわよ!!!力ずくで!!!」
《キッチン、スタンバイOK__司書室OK!__ガレージOK!》と、次々と邸内の部屋がミカエラの部下に奪われていく。
ミカエラはトランシーバーを仕舞い、花壇の縁に腰を落ち着かせた。彼女の近くには、濃紺の髪のポニーテルの女が立っていた。背が高く目つきが鋭い。彼女はG36とSP2340を装備している。
「”浅木”、アナタも行きなさい」
「ハッ!かしこまりました!」
”浅木佳奈恵”はG36のストックを広げ屋上を離れて下の階に降りていった。
「ふふふっ…アリナ…悔しい顔を見せなさい…くーふふふっ…!」
「…さて、次だ」
「は…はい…っ!」
貴宏や楓、アリナの歩いている廊下の脇には、赤く染まったミカエラの部下…いや、兵達が倒れていた。ペイント弾を撃ちこまれた直後、貴宏が勢い余って項や腹をぶん殴って気絶してしまったのだ。
「なんで殴ったんですか…?」
「あー、貴宏は親から武術教わってたから。“ガンフー”とか」
「ガンフーって殴りましたっけ…?」
「銃の威力が弱かったときのためだってさ」
すると、貴宏が皆に止まるようジェスチャーした。貴宏の前にはキッチンの入り口がある。中には暇だといいながら仲間と辺りを見回している三人ほどの兵達が居た。M4を装備している。
「たった五人にこれじゃ多すぎだ」
「お嬢ったら何をビビッてんだか…」
貴宏はペイント弾が詰まった手榴弾のピンを抜いてキッチン内に転がした。中の三人は気づき、その場を咄嗟に離れようとした。
が、逃げた先には浩人と優二が待ち構えていた。
「「「__!!?」」」
キッチンに居た三人はAKの集中砲火を受け、後ろから手榴弾のペイントを喰らってほぼ全身真っ赤に染まった。
「ナーイス」
浩人と優二は三人からペイント弾を剥ぎ取り、アリナは兵からトランシーバーを取り上げた。
「あーはろーはろー。こちらキッチン。領地だっかーん」
《ア、アリナ!?く、くっそぉ…!!ま、まだよ!!まだ勝負はついてないわ!!》
通信が切られ、アリナはトランシーバーを投げ捨てて皆その場を後にした。
「そういえば、クルミちゃんはどこ行ったんですか?」
「それが、あの爆発の後から外に出るまでの間にはぐれちゃって…付けようと思ってたものも付けられないままだし…どうしよう__」
すると、足音が聞えてきた。人のモノだ。階段の上からする。貴宏と優二は各々の拳銃を構えて待機した。そして、二人の兵が階段を降り始めた。貴宏達に見えるところまで降りてきたとたん貴宏達は兵に発砲した。一発ずつ着実に兵達に着弾する。撃たれて脱力した兵達は階段にへたり込んだ。
と、また足音がした。今度はかなり軽い、犬のような…。
「わんわん!!」
「クルミ!?良かったぁ…!!無事だったのね…!!」
飛びついたクルミをキャッチしアリナは大喜びした。そしてクルミを降ろし、付けようと思っていた物を首に巻かせた。
「よーし、これでOKー」
そして、二階に様々なエアガンの発砲音が鳴り響いた。
修次郎のSCARは楓の狙っていたところに本当に当たり、貴宏はお得意のガンフーを更に駆使し、浩人と優二は連携プレーで何人もの兵を倒し、アリナはクルミと歩きながら彼らの後ろを追うだけだ。
「お嬢様!!少しは何かしてください!!」
「してるわよー、ほらこれ。
ミカエラー、二階制圧かんりょー」
《お…おのれぇぇ~~~!!!》
そして、三階。三階には浅木が辺りを警戒しながら廻っている。彼女はまだ二階の状況が伝わってない。トランシーバーを取り出し二階の兵に通信を取った。
「おい!!応答しろ!!」
兵からの返事は無い。なにせ気絶させられているのだから。
すると、廊下の奥で楓がひょこっと飛び出て壁の陰を移る姿が見えた。そのとたん浅木はG36を楓の方に向けて発砲した。
「ひぇ…っ!!」
浅木も壁に隠れ、またトランシーバーを取り出した。
「おいどうした!!?もう連中が三階に来てるぞ!!?全く__」
すると、浅木の下にテトテトとクルミが歩いて行った。周りにアリナ達の姿はない。
「っ…!!?」
「あんっ!」
「えっ…!!かわぃ…!!えっと、ま、迷子になったの?」としゃがんで聞き、そしてクルミを抱き上げた。
「と、とりあえず、ここは危ないから、お姉さんが安全なところに__」
クルミの首に仕掛けられた装置からペイント弾が発射されて弾が彼女の顔や胸に当たった。
「…え?」
クルミは浅木から降り、やや遠くの場所に隠れていたアリナ達の方に駆け寄った。アリナの手にはクルミの首に仕掛けられた装置のスイッチがある。
「はーい、よくできましたー!偉いねークルミは!」
「きゃんきゃん!」
「ひ、卑怯だぞ貴様!!!」浅木はガッカリとしすぎて涙目になっている。
「こんなことをしてもダメなんて言われてないし、そもそも予定捻じ曲げて勝負の仕方変えたアンタらが言えることじゃないわ!!!オーホッホッホッホホッ!!!」
「っ~~~!!!
っ…ミカエラ様、被弾しました…!」とトランシーバーでミカエラに伝えた。
《なっ…アナタまで…っ!?》
「ちょっとちょっと、死人がしゃべるんじゃないよ」とアリナはトランシーバーを取り上げた。
「ミカエラー、もうすぐよー。負ける覚悟しといたらー?」
《うっさい!!》
空を切る音が聞こえた一方、楓の近くにある窓に何かが落ちていくのが見え影が床に映った。そしてその何かは地面に落ちて粉々になった。ミカエラのトランシーバーの残骸だ。
「さて、あと一階…」
5
四階はミカエラが近いのか兵がうじゃうじゃ居た。楓は兵の動きに追いつけず危うく被弾しそうになり、貴宏は体力の使いすぎで疲労が見え、浩人と優二はまだ連携を保てているが少し崩れてきている。アリナもクルミを庇いながら必死に撃っている。
四階を制圧した頃には皆疲れ果てていた。
「敵が、多すぎます…」
「体力持ちませんよ…!」
「お嬢様、今回くらいは負けを認めてもよろしいかと思われます。この国の様にスクラップアンドビルド__」
「ハァ゛!!?バカなこと言うんじゃないわよ!!!これは私とアイツのプライドを、家の名誉を賭けた勝負よ!!!」
「いつからそんな壮大なものに…」
「負けてたまるかァァァァァァァァ!!!!」とアリナは猛スピードで廊下を走り屋上に通ずる階段を登って行った。
「あ、ちょっと…!!」
屋上には、ミカエラが仁王立ちをして待ち構えていた。相当イラついている。
屋上に兵が居ないのは、きっとミカエラが焦って兵を四階に集中させてしまったからだろう。
ミカエラはものすごい剣幕で皆を睨んだ。
「ようこそ…ボス戦へ…!」
「弱そうなボスねー」
「うっさい!!!覚悟ぉーーーーー!!!!」と突然ミカエラは天に向けてギンギラギンのコルトパイソンを発砲した。
そのとたん、辺りの花壇から銃が現れ、アリナ達に向けて発砲された。
「「「「「__!!!?」」」」」
アリナ、貴宏は咄嗟に避け、浩人と優二が楓の盾になって被弾してしまい、楓は被弾を免れた。残った三人は屋上の入り口の扉の陰に隠れた。
「浩人さん…!?優二さん…!?」
「く、くそっ…!」「ここまでだね…」
二人は屋上を悲しげな表情をして離れていった。
「何ですか今の!!?」
「置きボムならぬ置きガンね…ヘリに乗ってる奴か誰かが遠隔操作してるはずよ…」
「遠隔操作…!?」
「私もさっき同じようなことしたけど、こっちはもっとあくどいわ…」
「どうします…?」
「弾切れを待つか__」
「アーリナー!!!何隠れてんの!!!私と正々堂々と戦いたくないの!!!?」
「うっせーな正々堂々ずるしてるくせに」
「お嬢様、アナタが言えたことじゃないですよ」
「こうなったら…えぇい!!!」
アリナは花壇の方に向かって駆け出し、花壇を飛び越えながら進んで行った。反対側の花壇から発射された弾を避けながら着々とミカエラに近づいていく。
「し、しまった!!その手があった!!?」
「ばーか__」
と、アリナは屋上の小さな階段を忘れていて、段に躓いてべちゃっと転んだ。
「あぅっ!!」
((し…しまらねぇ…!!))
「ぷーくすくす…!!!何やってんのアンター!?あっはっはっはっはっはっ!!!」とミカエラは笑いながらコルトパイソンをアリナに向けた。
「まずい!!」
咄嗟に貴宏はM4をミカエラに向けて発砲した。
「あぶなっ!!」
ミカエラは弾を見切って避け、後退してベンチに隠れた。
貴宏と楓は花壇の機銃を抜き取って下に放り投げながら進んで行った。
「アリナさん、大丈夫ですか?!」
「えぇ…危なかったわ、自分の住まいなのにすっかり忘れてた…」
アリナは立ち上がり、身を低くしながら全身した。そして反対側に貴宏が向かい、同時に進んで行った。挟み撃ちにして逃げ場を無くすつもりだ。ミカエラはまだそのことに気づいていない。
そして、アリナと貴宏は立ち上がり、
「死ねミカエラーー!!!」
ミカエラに向けて集中的に発砲した。
が、動きがすぐに予想出来てベンチを飛び越えた。
「なっ__」
そして、アリナの放った弾が貴宏に流れて行った。
「「「あっ」」」
貴宏はアリナの弾を喰らってしまった。アリナには貴宏の弾が一発も当たらなかった。
「ご…ごめん…」
貴宏は黙り込み、屋上を後にした。
「…よくある流れ弾で済まそうと思ってたけど…当たりすぎたわね…」
「あの…これ、もう僕とアリナさんしか残ってないってことですか!!?」
「そうね…今度は気をつけないと…!」
アリナと楓が中々ミカエラに近づこうとしない。
「…アリナーー!!!どうしたーーー!!?諦めたかーーー!!?別に諦めてもなんの恥は無いわよーー!!!!(まぁ嘘だけどね。いっひっひっひ)ほら、早く来なさ__」
「お望み通り」
「__!!?」
いつの間にかアリナはミカエラのすぐ近くまで来ていた。猛スピードで急接近したのだ。ミカエラにM92を向け、アリナにパイソンを向けて、二人同時に発砲した。パイソンの弾がアリナの頬や肩に着弾し、ミカエラは一発も被弾しなかった。
「くっ…!!」
「はーっはっはっは!!!これで私の勝ち__」
「僕は?」
ミカエラが倒れた方には、微笑している楓が待ち構えていた。花壇に身を潜め、SCARのダットサイドを覗いてしっかりとミカエラの姿を追い、ミカエラが通りであろう場所に狙いを定めて発砲した。ミカエラが倒れる速度と弾の速度のズレにより、弾はミカエラの首筋と胸部、そして浮いた乳首に被弾した。
「ひぅっ!!!?(ビクッ」
ミカエラは倒れ、脱力感と敗北を感じて動かなくなった。
アリナは立ち上がり、楓に歩み寄った。
「ナイスアシスト!」
「は、はい!」
楓は旗を取り、アリナとハイタッチした。
6
朝日が昇った。兵達が次々とヘリに乗り込んでいく。
ミカエラは顔を真っ赤にして怒っていた。
「っ~~~!!!!アリナ!!!!待ってなさい!!!!次こそはアンタをけちょんけちょんにしてやるんだから!!!!」
「はいはい」
「それからそこの新人!!!!」とミカエラは楓を指差した。
「え?僕?」
「お前、ドサクサに紛れてセクハラしただろ!!!!ちょっと感じたからって許すと思うなよ!!!!」
「え!!?何のことですか!!?」
「お…お前…お前―――ッ!!!!私がなーーー!!!!こんだけ恥ずかしいのになーーーー!!!!覚えていないなんてなーーーーーー!!!!許さーーーーーーーんッ!!!!」
「お、お嬢様!!!落ち着いて!!!」と浅木は暴れ狂うミカエラを後ろから捕まえながらヘリに引きずって行った。そしてヘリに乗り、ミカエラはアリナ達、特に楓に向けて中指を立てて、ヘリと共に朝日の彼方へ向かって消えていった。
「…いつどこでセクハラしたんだ?」
「…分かりません…」
「…さて、皆お疲れ様!!ゆっくり休もう!!」
「「「はーい」」」
満足そうなアリナに追われながら皆屋上を跡にして行った。




