1話「コ◯ケでの受難」
お久しぶりの方はお久しぶりです。内田昇から名前を変えて活動していました。本当は他に投稿しないといけない小説が結構溜まってるんですが詰んでます。
さて、黒歴史になったハズの作品なのにまた投稿したのは、pixivでふた○り化した環○ろはを見て話が思いつき、どうしてもこのシリーズで投稿したいなぁと思ったからです。多分今回で本当に最後だと思います。いや、もしかしたらまた気が向いたら何か出すかも…
1
ある日の昼。楓や修次郎の四人は良平の家に集まっていた。良平の家にはメスのゴールデンレトリバーとその子供の計3匹が居て、楓はついでで連れてきていたツバキを彼らと遊ばせていた。
しばらくして良平が三冊の冊子と謎の2着の服を持って階段から降りてきた。大きい分薄い冊子だ。
「で、何の用?まさかまたアレ?」と涼花は呆れた様な表情で聞いた。
「そのまさか!
今度のコ◯ケ、皆に参加してもらいたい!」
「コ◯ケの?!」
「そう!修次郎と僕は、僕と友人で描いたこの同人誌を売り、楓君と涼花はコレを着て会場を盛り上げてくれ!」
「じゃあそれ、コスプレ衣装ですか?」
「Yes!」
「ふーん…ちょっと売る本見せてくれ」
「ほい。2人も」良平は3人に1冊ずつ手に持っていた冊子を渡した。
成人向けのオリジナルの同人誌だ。スクール水着を着ている3人の女子生徒が色々されてしまうという内容だ。絵は複数人で描いたからか非常に上手い。
「あわ…あわわわ…」と楓は顔を真っ赤にしながらページをめくっていく。
「あら、男の子だからこういうのに耐を持ってるものだと思ってた」
「僕、こういう本十数年読んだりしてこなかったので…はい…」
「んで、そのコスプレ衣装は?」
「これはな…」良平は洋服カバーのチャックを下ろした。
2
コ◯ケ当日。自分達の売り場に皆集まり、同人誌を売る者とコスプレを披露する者に別れた。売る者の中には例の良平の友人が2人居る。2人共、楓が男の子だということに心底驚いていた。
楓と涼花は良平が見せたコスプレ衣装に着替えて外に向かっていた。
「あの…涼花さん、コレ…何故か恥ずかしい気がするんですけど…!」
楓の衣装は、某魔法少女アニメの外伝であるゲームの主人公、環○ろはの衣装だ。半透明の全身タイツ(ストッキング?)の上にマントやスパッツとスポーツブラという、ほぼ全身布で覆われているハズなのに妙に肌の露出が多く感じてしまう。
「ふむ…エロいわね」
「蒸れるような衣装じゃないのはありがたいんですが…何ででしょう…?」
「さぁ。とりあえず、ウィッグ被って」
「は、はい…」
そして2人は元ネタのキャラそっくりに扮装した。
涼花の衣装は環○ろはの仲間、七海○ちよの衣装だ。彼女の美脚がよく見える。
「うぅ…衣装の交換を考えたんですけど…そっちも恥ずかしく感じそう…」
「それ以前にサイズが合わないと思うわよ。ま、コレを着てポーズとるだけだから、我慢しましょ。私なんかこういうことするのもう4.5回目くらいでもう慣れたわ」
「そんなに来てるんですか…
にしても…ポーズだけっていったって…!」
もちろん、この衣装でそのとったポーズをすれば、見ず知らずの人のカメラに撮られて保存される。2人とも百も承知だが、楓は何もかもが初めてで覚悟が出来ない。
そして、外に出て大勢の男達の前に立った。ほとんどの人がカメラを構え、中にはすぐにシャッターを切る者も居た。2人、特に楓の真ん前に居る人達はジロジロといやらしい目で見ている。楓が男の子だと知ったら彼らはどう反応するのだろうか。そう考えながら2人は軽く辺りを見回した。2人の衣装の元ネタの元ネタのアニメの登場キャラである鹿目○どかや美樹○やか、色んなサイトで人気になった動物の擬人化アニメのサー○ルや○ばんちゃん、超有名な弾幕ゲームの主人公博○霊夢等々のコスプレをしている人達が沢山居る。
(すごい人数…皆女性なんだろうなぁ…僕の場違い感が…)
すると突然、カメラのフラッシュが楓の目を突いた。
「わっ!!?」
あまりにも突然で、楓は両腕で顔を隠した。
「焦っちゃダメ。安心して、何があっても私が守るから」と、涼花は堂々とポーズをとりながらそう言う。
「ぇ…えぇ…」
楓は恐る恐るポーズをとった。元ネタのキャラの武器である弓を意識して構え(コ○ケ内では大きさや素材に関わらず武器、武器を模写した物の持ち込みは銃刀法に該当しない限り禁止らしい)、少し内股気味にし、やや険しい表情を作った。そのとたんシャッターの鳴る回数が増えた。
「おぉ、元ネタそっくり…」「自信なさ気な表情がより似ている」等々の賛美の声が挙がった。
3
一度休憩に入り、2人は修次郎達の元へ向かった。
「おかえり__って?!!2人とも超似てんじゃん!!かっわいぃー!!」
「そっちの調子はどう?」
「絶好調!!30冊売れた!!」
「あらま」
「弁当買って来ておいたぞー」と修次郎が眼鏡を拭きながら二人の方を向いてそう言った。
「ありがとっ」
2人は弁当と十○茶が入っているビニール袋を手に取った。するとその袋の隣に、自分達が売っていない同人誌やストラップが置かれていた。
「コレって…」
「あぁ、他のサークルの人と内の商品を交換したんだ」
「へぇ~…」
楓はその同人誌を開いてみた。これまた成人向けで、援交をしていた少女が騙されて、おっさん達に心や身体を蹂躙されてしまうという内容だった。また楓の顔が真っ赤になった。
「やれやれ…」
4
弁当を食べ終えてしばらくすると、
楓に尿意が湧いた。だが、あることが気になってトイレに行けない。
「あの…
僕、男性用と女性用、どっちのトイレに入った方がいいんでしょうか…?」
「やっべ、そういうこと考えて無かったわ」
「えぇ~~~!?」
「まぁ男性用で良いんじゃねーの?女装コスした男が平然と用足してるとこ見たことあるし」
「は、はぁ…じゃあ、行ってきます」
楓は1人、男性用トイレに向かった。
数分間列を待ち、ようやく便器に辿り着いた。着くまでも、着いてからも、周りの人達の視線は楓に向けられていた。当然だろう。男性用トイレの列だと分かっていながらずっと並んでいたし、絶対女の子だと思っていた上にコスプレが似合ってしかも激似だったのだから。
(やっぱり、こうなるよね…)
手袋を抜いてベルトに挟み、小便器の前に立ち、スカートとスパッツを捲った。タイツの性器の所は何故かハート型で切り抜かれていて、常時楓のポークピッツが出ていた。また楓の顔が真っ赤になった。
(何じゃこりゃぁぁ…っ?!)
一旦落ち着いて、捲ったスパッツとスカートからポークピッツを出して排尿を始めた。周りからの視線が色々な意味でアツくなっていく。
(う…うわぁぁぁ!!!超恥ずかしいぃぃぃ!!!早く出たいぃぃぃ!!!)
用を足し終え、ポークピッツを仕舞い捲った衣類を元に戻して手洗い場に向かおうとした。
その時、行く手を何者かの片手で阻まれた。
「__?!!」
その手の主は、修次郎よりも背が高く、爽やかそうなハンサムな青年だった。
「ふーん…君、男の子だったんだ…」
「っ……!」
「ねぇ、
今から俺とお茶しない?」
「……へ?!!」
思いもよらない言葉が耳に入って楓は硬直した。周りの男達も( ´゜д゜)という顔をしている。
「俺今日さ、知り合いの手伝いを嫌々引き受けて来たけどつまんなくてさー。それで抜け出してきたんだ。かといって、付き合ってくれそうな人居なくてさー。
そしたら外でコスを披露していたこんな可愛い子が男の子だったなんてさー…だから俺今君に興味津々なんだよね~…」
「そ、そんなこと言われても困ります!!私も友達の皆さんの頼みで来てるんですし、それに…男同士ですよ?!」
「俺は構わないさ」
(えぇーーっ?!!!)
そして青年は楓の腕を掴んで引っ張った。
「さ、行こっか」
「ちょ、まだ手洗って…!ぃや…!!離してください__」
「ちょっとアナタ!!」
青年の後ろに、サー○ルコスをしている子が立っていて青年の肩を掴んだ。
「?!」
「嫌がってるじゃないですか!!離してあげてください!!」
「君も、ここ男のトイレ__」
「私も男です。何か問題でも?」
(っ__?!!この子男だったの?!!!)
サー○ルのコスプレをしているその子の声や体つきはどう考えても女の子だが、顔の輪郭等の細かい所になんとなく男の面影が残っている。
「早く離さないと警備員の方呼びますよ!!ここに居る皆が証言者ですよ!!」
「あー分かった分かった。ゴメンネー無理矢理連れて行こうとして」
そう言って青年は男性用トイレを出て行った。
「ふぅ…
君、大丈夫?」
「あ、はい…ありがとうございました…!」
5
手を洗ってサー○ルコスの彼と涼花と共に外に出た。
「たまに居るんだよねー、人目を気にしないであぁいうことする常識が抜けてる人」
「はぁ…」
「にしても…」
サー○ルコスの彼は一度立ち止まって今の楓を隅から隅まで見始めた。
「やっぱり可愛い!!女装歴6年の私でも勝てない…ッ!!」
「6年も?!!」
「君…えっと、名前は?」
「か、楓です…」
「楓“ちゃん”ね。私は拓海。
楓ちゃんは女装を始めて何年目?」
「えっと、まだ1年とちょっとくらいです…」
「うぇっ?!!そんなに最近から?!!私でさえまだ細かい所に男っ気が残ってるのに…へぇ~…」
二人は再び歩き始めた。
「…拓海さんは、何で女装をしてるんですか?」
「私はねー、小学校高学年辺りから興味を持って、中学生になってからお小遣いが値上げされたから密かにいっぱい女の子の服を買い始めて友人に見せたりしたの。あ、その友人は今日○ばんちゃんのコスで来てるよ」
「いきなり友人に見せたんですか…」
「楓ちゃんは?」
「僕は、お姉ちゃんや友達から勧められて、いつしか自分を変えてみたいと思って、お姉ちゃんに協力してもらって始めたんです。でも、友達にはまだ見せていません…というか見せられません…」
「ふむ…」
「…でも、おかげで良い友達が増えたんです!幼馴染のために彼女を探してくれていた人や、大勢の前で堂々としながらも、焦っている僕を励ましてくれる人…苦労したり、ショックなこともありましたけど、そういうこともあって、やってよかったって思っています!」
「…そっか。
ねぇ楓ちゃん、次のコ○ケも来る?」
「はい、きっと来ます!」
「ふふー…コ○ケの楽しみが増えた…」
6
夕暮れ時。全ての日程を終えて皆片付けと帰る支度をして国際展示場正門駅に向かった。その駅で拓海と○ばんちゃんのコスプレをしていた例の友人は電車に乗って地元に帰って行った。楓はその2人に手を振りながら見送った。
楓の隣に、修次郎が静に立ち止まった。
「来てよかった?」
「はい。危ない目に遭ったりしましたけど、楽しかったです!」と言って楓はニッコリと笑った。
「…そうか。
そろそろバスが来るから、行こうか」
「はい!」
7
後日。修次郎や良平は楓の家に集まった。
「次のコ○ケに出品する漫画、女装ショタを主人公にすることに決めた!!しかもシチュエーションはおねショタだ!!そこで楓君!!君とお姉さんでモデルになってほしい!!」
「嫌です」
「即答?!!」
楓に抱かれているツバキも良平に唸る。
すると、
「私は構わないわ!!!さぁ楓、脱ぐのよ!!!」と奏が勢いよく部屋に入ってきた。
「ちょ、お姉ちゃん、何言って__」
「さぁさぁ良平君、頭のHDDの中にバッチリ保存しなさい!!!」
「ラジャーーー!!」
奏は楓にル○ンダイブで飛びついた。楓は思わずツバキを離し、奏にスカートから順に脱がされ始めた。
「や、め、てぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
ツバキはテクテクと修次郎に歩み寄り、彼はツバキを抱き上げた。
「やれやれだな…」「くぅぅぅん…」
コ○ケの情報、間違っていたらすいません。