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唐突に、  作者: 紅
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思い出

忘れた。(サブタイトルを、)の続き...

 『双子コーデ』なんて過去りゅうこうおくれよすが(ファッション)だ、と言ったら姉が怒り出して昔にわすれていた写真それを突き出した。写真には“可愛らしい少女・・”がふたり笑顔を向けている、「ああ!!もう、このまま可愛く成長すれば良かったのにぃ―年甲斐もなく幼子のように頬を膨らませて―二人とも大きく為っちゃうんだもん!」と理不尽な言葉と物体ビニールを投げ付けられた。痛い、それに伊達眼鏡に罅が!手元のパサつくそれを見る。すると焼きたての新商品が…、姉は常においてうっかりでは済まされないほどのことを日常しょっちゅう繰り返す、だから今回の戦利品もはやく消費しないと後々煩い「では美味しく戴くとしよう」舌なめずりをして素早く丁寧に賞味(咀嚼)し嚥下する。


 「ふふ」思わず。幸福な余韻にわらってしまった、


 「率ぅー!!アタシの麺麭、何処に隠したの?!」と叫ぶ近所迷惑な姉に“はい(五千円を手渡した)、”これに憤慨しつつも再度買いに飛んだ姉は暫らくの盛況ぶりに目当ての品を逃し続けたとか。

 最近のmy流行ブームに齧り付きつつ、明簾あくせ 澪士みおりこと‘みおりん(他称)’が「リッツさ―髪の色素がうすいことに起因する―今年に入ってから副会長と仲、良さ過ぎねぇ?」もともと交流がありました。改めて生徒会役員の仕事がと言ったら「え」素で驚いていたので(軽く挨拶程度に殴っておいた)、心外だと返すと「ワリい」と言いつつも何か納得の行かない顔をしていたので。「まだ、(説明が)足りない?」と聴いたら千切れんばかりに首をふっていた、それに顔の辺りを防御し構えているので少し腹が立った。「み・お・りん、」行動まちがいの訂正をさせようとしていたら誰かが肩を掴んで後ろに引いた、おっとっと。危うく倒れるところだった、


 「田中、御前今日日誌な」それだけ言うと横暴な会長は教室群に歩き去って行った。


 あれって副会長の分担じゃ。携帯の着信音が鳴って薄々事情を察した(榊のものだけ着信音をわけている)、「澪士、安土先生に無理だって伝えといて」と手を合わせつつ断られる前に走り出している。遠くから追い縋る友人の苦言と羞恥が理解できたけれど空気に近い田中は知りません。


 会合も特にない今日、“日誌を書く必要がはたしてあったのだろうか”頬杖をついて黄昏に浸っているとガラガラと戸がひらいた。開閉式ドアではなく滑車スライド式のほうだから(てっきり)ほかの生徒かと思っていたが、「あぁら、中田君。まだ居たのねぇ?」波打つ金髪がきらきらと眩しい女教師(養護教諭)が堂々闖入して来た、生徒会室に顧問以外なるべく立ち入ることが無いようにと御達しがあったのを承知だろうに。


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