おうさまのにっき、3ぺーじめ
主人公のマルスくん、ハとワの違いが分からないそうです。
ちょっと挿絵に軽い流血表現があるので苦手な方はバックしてください。読み飛ばせるよう、次話で軽くあらすじ入れます。
タイヨウがしずみはじめたころ、したまちにすむヒトはヒロバにあつめられた。
コセキおつくるらしい。トウロクリョウだといって、「ギンカ50まいをださなければおいだすぞ」とおどしてきた。ぼくたちは1にちドウカ3まいくらいしかつかはない。ぼくたちではそれだけしかかせげないからだ。パンを1つにつきドウカ2まいでかうと、1コとはんぶんしかたべられず、たりないぶんはぬすむしかない。おとなだってにたようなものだ。ギンカ50まいなんてスラムにすんでいるヒトがだせるハゲがない。
「ぜったいにひろったサイフはだすなよ」
アニキがこっそりささやいた。
「おれらにギンガ50まいなんてカネだせるハゲがないなんて、ヤツらしってるんだ。たぶんねらいはあのサイフだ。キンカおだそうものなら、すぐにおれらがサイフをひろったことがバレちまう。とりあげられるだけならいいが、いたいめにあわされるにきまってらァ」
ざわめくなか、おさななじみのトーマスがふらっとデブタローにちかづいた。なんとキンカをてにしていた。
「えいへいさん、オレとオフクロのぶんだ。これでたりるんだろ?」
とつぜん、デブタローはハらいはじめた。
「みつけた、さっそくみつけたぞう! オレはうんがいい! こぞう、おまえ、コレはひろったものだ、そうだろう?」
「あ、あぁ。ひとつきまえにひろったんだ。フネのりばのサンバシのすきまにひっかかってたんだ」
「ウソをいえ! おまえはきょうこのへんでサイフをひろった! そうだろう?」
「ちがう! きょうはなんもひろってねえ!」
「マルス、うごくなよ」
アニキはそうささやいた。アニキはかしこいし、いつもただしい。でもぼくはトーマスがひどいめにあうんじゃ、とハラハラしていた。
まわりのひとびとも、うごけずにトーマスをみていた。
「いいからさっさとはけ! スラムのどこにかくしたんだ!?」
とうとうデブヤローがトーマスをなぐった。トーマスはあっけなくしりもちをついた。
トーマスをたすけなきゃ、とうごこうとしたらアニキにとめられた。
デブがトーマスのカオをけりあげた。チがとんだ。もうガマンできなかった。
「やめろおおおおおおッ!!!!」
「ばかっ! いくな!」
おもいっきりデブにたいあたりしてやったがビクともしなかった。デブはおもいのだ。
あっというまに、くびねっこをもちあげられてなぐられた。クラクラする。
「マルス!」
アニキがよんでる……。
でもアタマがぼうとして、へんじできない。
「そこまでだ!」
だれかのこえがきこえた。
ぼくはきおうしなった。
しんどいときはムリしてかかなくていいんだぞ。
ワがぜんぶハになってる!
ワケのつづりまちがえてハゲになってるぞ!
あと、をってもじおしえてなかったっけ?
ミックより