1/2
一 天野幸太が死亡しました。
ブラック会社と言うものか。
ようやくいい会社に転職できたと、そう思ったが……
つくづく俺は運が無い。
その度友人達に「名前負けしてる」と言われた。
「自分でもわかってるさ……そんなこと……」
分かっていても、人に言われると心にくる。
「死にてえ……」
終電を逃した駅のホームで、一人、呟いた。
ーーーーーーーーーー
目が覚めた時には、空が明るくなっていた。
「……今、何時だ?」
スマホを取り出し、時間を確認する。
「四時……」
やばい。それが一番最初に思いついた言葉だ。
会社に、間に合わない。四時から会社なのだ。
俺の家は一駅乗った所にある。会社はここから徒歩五分ほど。
「早く行かないと……」
そう言って、歩き出した。
宙に浮く感覚。
焦って周りが見えていなかったのと、寝惚けていた。
まさか、自分の足に躓くとは思っても見なかった。
目の前には、電車。ここの始発は、四時だった気もする。
ーーーーーーーーーー
つくづく運の無い人生だったと思う。
それこそ、生きるのに向いてないくらい。




