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やまなし  作者: 甲斐翔太郎
1/1

1.独立国家宣言

3年前のこと―――


僕たちが暮らしている日本が、変わった。


当時、それは小さく、誰も気づかないところで行われた。


だが、いつしかそれは大きくなり、日本が混乱に陥る事態となった。



ニュースでは連日話題にされることとなった。


『山梨県、突然の独立国家宣言』





「8月11日、我々は山梨を、日本国における地方公共団体から外し、独自の国家として立法・行政・司法・その他一切の権利を『山梨』が行使するものとすることを宣言する」


当時の山梨県知事である甲斐翔太郎は、山梨県庁にて声高らかに宣言した。




日本は困惑した。


未曾有の事態に政府ですら「何を言ってるんだ」と言いたげな表情でこの経緯を口出しすることなく見守っていた。




だが、新たに建国された『山梨』の行動は早かった。


宣言をしたその日中に、県境の道という道全てが封鎖された。


そのため、中央道をはじめとする多くの道で検問所のようなものが設置された。


鉄道も県境付近で山梨側の私兵によって停車させられ、上り方面へ追い返される羽目に。


突然の事態による混乱を考慮してか、当初は山梨から出る者に対しては何の足止めもなかったが、次第に県境付近は完全封鎖されることとなった。



当然、日本政府は怒りをあらわにし、警察や自衛隊を向かわせたものの、山梨側は武力抵抗を行い、全く近づくことができず。



そして山梨内部の通信も突然遮断され、内部情勢が日本からは全くわからないという事態に陥った。



日本は、最初は毎日のように山梨への侵入を試みたが、存外山梨側の私兵の守りは固く、どうやっても弾き返された。



3年経った今では月に数度、対話による交渉を試みるのみとなっている。(いずれも県境の私兵に追い返されている)



山梨県が独立国家として成立する過程は明らかに違法であるが、突然の独立宣言から国家としての物理的な外堀を埋めるまでの圧倒的な速さにより、『山梨』に直接声が届くようにそう口にできるものは誰一人としていなかった…


深夜テンションなので70%の確率で続かない

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