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【連載エッセイ】宇宙人のひとりごと  作者: しいな ここみ


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先生に叱られるタイプとみんなにうざがられるタイプ

 現在、待機場のトラックの中で待機中です。


 他のドライバーさんの停め方を見ていて、いつものように思います。


『なんで前まで詰めて停めんのかな』

『あなたが前まで詰めて停めれば3台停めれるところ、これじゃ2台しか停められないよ?』


 サービスエリアの駐車場がいつもカオスになるわけだ。

 みんな他のトラックのことなんて考えてやしねぇ……。

 好き勝手に停めてる。

 それでいて、自分の邪魔になるところに停められたら額に青筋浮かべて文句を言いにいくんだろう。

 だから、自分も『一人だけ浮いたこと』だけはしない。

 みんながやってるように、『みんなと同じようなカオスな停め方』をする。

 ルールが厳しく決まっていればそれに従い、従わないやつは激しく攻撃する。



 小学生の頃を思い出しました。



 小学生の頃、先生が見てなければみんな好き勝手にしてた。

 歩道を三人横並びで歩いてはいけませんよと言われてるのに、先生が見てなければむしろ積極的に三人横並びで歩いた。

 私は先生が見てなくても自分で自分を律するみたいな頑固なところがあったので、一人後ろを歩いてた。

 でも並んで歩いてる子に注意することはなかったし、しようとも思わなかった。

 先生の見てないところでは自由にしてる子たちのほうが正しくて、キラキラしてて、同じようにできない自分はへんな子だと思ってた。



 とても少数だけど、真逆のタイプの子もいました。


 みんながそんなふうに先生の見てないところでカオスになってるのを、先生の代わりみたいに叱るタイプ。

 学級委員長タイプというのか、常に正義を心に持っていて、先生の言いつけを口にする。

 歩道をみんなが横並びで歩いてたら、「横に並ぶな! 他の通行者の迷惑になるって先生に言われてたでしょ!」と注意する。

 正直、私は「うざいやつ」と思っていました。

 みんなも「あいつ先生のイヌだよな」みたいに言っていました。




 今、大人になって、周囲を眺めると、小学生の時そのまんまだなと感じます。


 大多数の人は、上司とかが見てなければ好き勝手に、自分の気持ちのいいやり方でやる。

 ゴミは捨てやすいところにポイ捨てして、店の入口でいきなり立ち止まって電話を始めて、トラックの停め方もみんなと同じカオスな停め方をする。


 少数の人は、それを叱責し、管理し、コンプライアンスに則って、整然とさせようとする。

 みんなからうざがられる。でもそれが上司とか権力者だったらみんなペコペコするし、それが無関係の他人だったら殺されることもあり得る。


 私はやはりどっちでもありません。

 他人がすることは変えられないし、変えようとも思わない。

 ただ、自分が正しいと思ったことをするだけ。

 それがコンプライアンスに反することだったとしても。


 でも『こうするのが正しいと思うんだけどどうよ?』『トラック3台停められるところに2台しか停めないのってどうよ?』と、ネットでは問題提起してみる。

 べつに『思い通りにさせよう』と思ってするわけじゃない。少しでも気づいてくれる人がいればいいなと思ってするだけ。

 それで世の中が変わるとか思ってない。

 ただ、考えるタネになってくれればと願うだけ。


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― 新着の感想 ―
[一言]  ルールって、いたるところにたくさんあって。  自分も、守ろうとするルールだけ守って、あとはけっこう無頓着だったりします。  それでも。  そのひとが気にするルールを守れていれば、ルールを守…
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