炊飯器よ、おまえもか
少し前に電子レンジが壊れたとこの連載エッセイでも書いた。
実家のお古を貰ってきたものだったので相当の年代物だった。
炊飯器も同じ時にもらった実家のお古を使っていた。
こちらも相当の年代物だ。釜の底が剥がれてきていたけど、ちゃんとご飯は炊けるし、タイマーも使えるし、早炊き機能は便利だし、買い替えることなくずっと使っていた。
昨日の朝もちゃんと時間通りに炊きあがっていた。
お弁当を作って10時半までには仕事に出て行かないといけない。
炊飯器の保温も切って行かないと。前に保温がつけっぱなしで丸二日間空保温になっていたことがある。
保温のボタンを押して、保温を切ろうとした。
消えない。
オレンジ色の光が消えない。
保温が……切れない。
炊飯器よ、おまえもか。
いきなり寿命が来て、長かったその一生を突然終えるというのか。
電源コードをぶち抜いて強制的に保温を切ったが──
次に使う時にもしかしたらご飯が炊けなくなっているかもしれない。
何も立て続けに壊れなくたって……。
次は冷蔵庫なのだろうか。




