食欲落ちたことがないのってバカっぽいですか?
私は今までの人生で、食欲が落ちたことがほとんどありません。
風邪をひいて高熱が出て寝込んでも、起きたらメシをバクバク食いました。
珍しいウィルス(致死率60%)に冒された時も、入院食のおもゆを飲みながら『おでん食いてぇ』って思ってました。
心臓病で入院した時も、『病院食じゃ足りんねん!』と、売店で色々買って食べてました。
覚えてる限りでは、食欲が落ちたことなんて一度きりです。
高校生の時でした。
朝起きて、食堂に行ったら、家政婦さんがめっちゃ美味しそうな朝食を作ってくれていました。
豪華サラダ、ベーコンエッグ、トースト、コーヒー──それだけでしたが、それまで朝食といえばトーストのみとか卵かけご飯のみが普通だったので、目の中でテーブルの上が桃源郷のようにキラキラして見えました。
でも、めっちゃ美味しそうなのに、手が伸びない。
めちゃめちゃめちゃめちゃ美味しそうなのに、なぜか口に入れることができない。
父が熱を計ってくれました。40℃ありました。
涙を流しました。比喩ではなくほんとうに、めっっっちゃ!美味しそうな朝食を、目の前にして、それが食べられないのが、悔しくて、泣きながら学校を休みました。
あまりに悔しかったので、ずっと記憶に残っています。
今現在、立ってるだけでしんどいほどに体調が悪いです。
でも、今、スーパーで買って来た酢鶏弁当をバクバク食べながら、ビールを2本飲み干しました。
どれだけしんどくても、食欲が落ちることは滅多にないって……
バカっぽいのかな……。




