表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載エッセイ】宇宙人のひとりごと  作者: しいな ここみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

145/490

20年振りぐらいにコケました

 私はコケたことがないのが自慢でした。


 何があっても、どんなことになっても決してコケない。


 そんなやつだ、自分は。そう誇りに思っていました。




 冬の凍結した歩道の上でつるーん!と滑ったことがあります。


 両腕でバランスをとって、スケーターのように、華麗に片足で立った姿勢で止まると、通りすがりのおじさんが「おおー!」と言って拍手してくれました。


「はっはっは。大丈夫?」


「はい、大丈夫です」


 二人ともニッコニコで別れました。




 寒冷地の遊園地で、外を歩いていた時、つるーん!と滑ったこともあります。


 股が大きく開いて、裂けそうになりましたが、そのままの姿勢で持ちこたえました。


 お土産売り場のお姉さんがウィンドウ越しに見ていて、拍手してくれました。




 公衆浴場の床が石鹸で滑りやすくなっていたらしく、脱衣所から中へ入るなりつるーん!と滑ったこともありました。


 フィギュアスケーターのようにまっすぐ滑り、ポーズを決めて静止しました。


 小さな女の子が見ていて、びっくりしたような顔をしていましたが、私が止まってみせると拍手してくれました。




 雨でした。


 サービスエリアに車を停めて、トイレに行きました。


 売店でポッキーを買って、外に出てみると雨が強くなってる……。


 急いで車に戻ろうと、駆け出した時、濡れた路面で足が滑りました。


 つるーん!


 なんのーっ!


 しかし、重心が前に動いてしまいました。


 ビッターン!と手をつく格好で、前向きにコケました。


 その勢いでポッキーが飛んで行きました。車の下へ入り込み、3メートルぐらい滑って、車の向こう側へ飛び出していました。




 20年振りぐらいのコケでした。


 寒冷地にいた時に身につけた『すり足』が、いつの間にか甘くなっていたようです。


 幸い膝を擦りむいた程度で済みましたが、次にコケたらこんなものじゃ済まないかもしれない。


 頑張ります。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  大事に至らなくてよかったです。  前回ころんだとき(二十年前)のエピソードも楽しみにしてます(笑)
[一言] 下手にこらえるよりは、しっかりと転んでしまった方が被害は少ないって、初めて行ったときのスキーで学びましたw とにかく足がついているうちに、少しでも姿勢を低くして衝撃を少なくするのがよさそう…
[一言] 20代を豪雪地帯で過ごしたおじさんからの忠告‥‥ 人間、滑る時はどうやったって滑る! ほんと、頭とか打たなくて良かったですね。 でももしかしたら、めちゃくちゃ素晴らしい小説のネタが閃いたか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ