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【連載エッセイ】宇宙人のひとりごと  作者: しいな ここみ


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調子に乗るな、事故るぞ

 今朝は後輩のおじさんと大型トラック2台で同じ倉庫へ荷降ろしに行きました。


 このおじさん、前にも思ったことがあるけど、フォークリフト作業がとにかく遅いんです。


 見ていてイライラするぐらい。


 速い人のゆうに10倍は時間がかかります。



 今朝も、その人が先にフォークリフトで荷下ろしをしたのですが、やっぱりイライラしてしまいました。

 後に関東行きの長距離の仕事が控えていただけに、余計に。


 慎重に慎重に、ツメの角度を何回も確認して、ゆっくりゆっくり挿し込んで、それでもたまにパレットを突いて破壊したりします。

 荷物ひとつ下ろすのにどんだけかかってんねん……みたいな。


 ようやく全部下ろし終わって、私が自分の荷物を下ろすため、フォークリフトを乗り替わりました。



 私はフォークリフト作業、正直苦手意識があります。

 それでもその人よりは3倍は速い自信がありました。



 その人が手伝いをすると言って、見ていました。

 私はつい、思ってしまいました。


『よーし、私のフォークリフトの腕前を見せてやる』


 スムーズに、スピーディーに、サクサクと荷物を下ろして見せました。

 乗り慣れていないタイプのリフトでしたが、無理やり操作スピードを速くして、ぽんぽんと作業して見せました。

 自分の能力を超えた速さで、荷物を下ろして行きました。


「……あっ!」


 コロン……。


 パレットの上に載せた荷物が、転んでしまいました。

 ツメの挿し込み方がいい加減だったので、パレットがぐらついて、雨降るアスファルトの上に、荷物が倒れてしまいました。



 幸い、そちらの倉庫のリフトマンさんに『大丈夫』と言ってもらい、何事もないことにしていただいたのですが……


 調子に乗ると、やっぱり事故を起こしますね。


 後輩のおじさんのほうが正しかったです。

 リフトの腕に自信がないなら、慎重に、慎重に……。

 どれだけ時間がかかってもいいから……


 いや……


 無理しちゃいけないけど、もう少しでいいから作業スピードを上げてほしい。


 仕事なんだから!

 アルバイトじゃないんだから!



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― 新着の感想 ―
[一言]  精度と速度の折衷がだいじ。  量かける質で、質量なのです。
[良い点] 事故はもちろん避けなければなりませんが、 「どれだけ遅くてもいいから丁寧にやってくれ」ではどんな仕事も成り立ちませんよね。 後輩の方もどうにかレベルアップして欲しいと思います。
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