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ツン100%の君を落としてみた  作者: スクールストライカー
12/13

彩音の想いで

彩音視点





 私たちが初めて顔を合わせた時は、いつだっただろうか。



 私たちが初めて言葉を交わした時は、いつだっただろうか。



 私たちが初めて笑いあった時は、いつだっただろうか。………………



 大切なものばかり忘れて、ありふれた毎日の風景を、会話を、顔を…すべてを思い出せるのに…頭の奥の宝箱に仕舞っておいたものが、非情にも、薄れて、霧がかかって、漏れて、どこかに消えていく。


 

 気付けば、私たちはいつも一緒に居た。

 寂しかったあの日々は、彼が、…翔太君で埋まった。……いや、埋めてくれた。

 お父さんお母さんが共働きだったが為に、一人でいることが多かった私は、いつしか自分の家よりも翔太君の家の方が好きになってしまった。


 だからだろうか、彼には冷たい態度をとるようになった。

 なのに、彼の事は、幼馴染で、唯一の親友だと、頭ではわかっていても、羨ましいや妬ましいと突き放して、距離を取った。一定の距離を。


 それが、三十センチメートル。


 

 短く感じて、実は遠い。

 昔はゼロ距離で、手をつないでいたことだってある私たち、…私には、遠すぎた。


 

 一度離れた心は、私のダメな部分が邪魔をして、なかなか縮まらない。

 努力はしようとしても、気が付けば恥ずかしくなって暴力をふるってしまうし、気が付けば顔が熱くなってうまく話せない。

 かと言って、自分の持たれているイメージが崩れてしまわないようにわざと傷つけるようなことも言った。


 何が本当に大事なのかを見失って――――――――





 素直になれないのは、きっと今まで遠慮ばかりしてきたからだろう。

 翔太君が居なければ、わがままを知らなかったし、好きも嫌いも言えなかった。自分の気持ちを言えるようになったのは最近で…………。

 香里ママや拓海(たくみ)パパに対して無邪気にふるまえてしまうのは、…どうしてか、はわからないけれど、私のお母さんより、私のお父さんより、愛情を感じてしまうからなのは、悲しいけれど、認めざるを終えなかった。

 

 …でも、どれだけ、どこまでいっても…これは、私自身の問題なんだなぁー。






 ハハッ…………




 …とにかく、私は、めんどくさい、ね。






どうでしょうか?

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