退職、帰省。
翌日
川上は会社に退職届を提出した
上司から急にはムリだと言われたが無理やり押し切った
川上は各部署を回って社員に別れの挨拶をした
「川上君。なんで急に辞めるんだ!?」
「まあ色々ありまして。」
「川上君!」
「あ、部長!今までお世話になりました!」
「…君には期待していたのに。」
部長は恐い顔でそう言った
「も、申し訳ありません。」
挨拶回りが終わり川上は会社を後にする
会社がどんどん遠ざかっていく
3年間お世話になった会社
川上は少し感慨深い気持ちになった
「さて。」
川上は電車に乗り実家に帰省した
「久しぶり。元気だった?」
「卓郎!なんで行事でもないのに帰って来たの?今日仕事は?」
「ああ、2人の顔が見たくなったから有給をとって帰って来ちゃった。お土産も持って来たよ。」
この日は実家に泊まることにした
川上は手厚くもてなされた
翌日
「9時半には出発するよ。」
「あと20分しかないじゃないの!もうちょっとゆっくりしていきなさい。」
「ごめん。昼から仕事があるんだ。」
「そう…それじゃあ仕方がないわね。」
「そうだ。その前に父さん、俺と戦ってくれないか。」
「どうした?藪から棒に。」
「久しぶりに力比べをしたくなったんだ。滅多に会えないんだからいいだろ?」
「まあいいけどよ…」
「あんた、歳なんだから無理しなさんなよ。」
「わかってるよ。」
〈よかった。これから俺が戦うのは超古代人の遺伝子を持った生物兵器だ。少しでも実力が近い者と戦って肩慣らしをしておかねばならないからな。〉
「うう…」
川上はあえなくフルボッコにされた
「すまんすまん。加減を間違えたようだ。」
〈俺が行くより父さんが行ったほうがいいのでは?〉
「お父さん。相変わらず逞しいわ…ポッ」
「母さんも相変わらず綺麗だよ。」
「おえ…………そろそろ出発するよ。」
「体は大丈夫か?少し休んで行きなさい。」
「いや、これくらい平気だよ。」
「そう。それじゃ頑張ってね。」
「頑張れよ。」
「うん。」
川上は実家を後にした
「地元の友達にも会いたいけど、今日は平日だからな。」
「残りの時間は、あっちに戻って1人でゆっくりすごそうかな。」
翌々日
ピンポン
「おはよう。迎えに来たわよ。」