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セイバーズ!  作者: 津る
18/25

刺客

川上が買い物から帰ってくると、自宅の前に少女が立っていた。


〈こんな辺鄙な場所に女の子?怪しい…〉


次の瞬間!

少女の首が180°回転し、川上と目が合った。


「うおお!」


「見つけた。」


川上が怯んだ隙に、少女は距離を詰め、川上を殴り飛ばした。


「ぐぼっ!」

そのその威力は凄まじく、川上は地に膝をついた。


「こいつ…ディクテイターの残党か…」


「サラマンダー!」

少女はノーモーションで炎を射出した。


〈速い!〉


「だがその技は知っている!」

川上はギリギリでかわした。


「サプライズウォーター!」


「うあっ!」


川上の足元から水が噴き出し、川上は空を舞う。


「ベアーズロック!」

熊の手の形をした岩石が空中に現れ、川上へ向かって超高速で飛来する。


「ごばぁ!!!!」


当然かわせるはずもなく、岩石が直撃し川上は地面に叩き付けられた。


「バーニングアドラー!」


「くっ!」

川上は必至でかわす。


「プラントスマッシュ!」


ツタによる強烈な殴打。

これはかわしきれず吹っ飛ばされる。


「くそっ…強すぎる。」


「仕方がない。俺の家も巻き添えを喰らうだろうが…」


「!?」


突然、辺りが暗くなる。


「ふっ、ここらは人が住んでいないから遠慮なくいけるぜ!」


「喰らえ!化け物!」


直径数十mの隕石が2人の頭上に現れた。


「ギガンティックエナジーブレイカー!」


少女は莫大なエネルギーを放出し、隕石を粉々に砕いた。


「…え?」


「ゴーストゼリー!」


「うぬぅ…体が動かせない。」


呆気に取られていた川上は、モロに喰らってしまった。


「とどめだ。」


「っ!」


「…………」


「?」


少女の動きが止まった。


「なんだ?」


少女は微動だにしない。瞬きすらしていない。


「理由は分からんが、助かった。しかし…」

川上もまた身動きが出来なかった。


「いや、こいつ動けないフリをして俺をからかっているのかも…」

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