完全無欠のセイバーズ
その後も3人は、生体兵器と熾烈な戦いを繰り広げる。
雷を操る虎。
溶岩を吐き出す獅子。
尾から溶解液を噴射する鰐などを倒し…
「お次はキリンか。」
キリンは3人に気が付き、臨戦態勢に入った。
「フロストミサイル」
キリンは突然、体をブルブルと震わせた。
すると、キリンの体から謎の液体が放出される。
「!!」
3人の目に、液体が入ってしまった。
「あああ!!!目に染みるう!!!!」
キリンはその隙に3人に襲い掛かった。
「ぐおわっ!」
川上は強烈な首の一撃を喰らい。
「ぎゃん!」
さくらんぼは前蹴りを喰らい。
「がはっ!」
ラピアは尻尾で薙ぎ払われ、吹っ飛ばされてしまった。
「ああ。くたびれた。」
「いたい。」
「万全の状態なら、楽勝だったのにね。」
「連戦で消耗してましたからね。」
「とりあえず、今日は帰ろうか。どのみち、フルメンバーではないから無理は禁物だ。」
「そうですね。」
基地
「お疲れさまでした。」
「お疲れ。今夜はぐっすり眠れそうだ。」
「はあ。今日も活躍できなかった。」
川上はため息をついた。
翌朝
「さあ。あのキリンにリベンジだね。」
「ええ。体力も回復したことですしね。」
「きりん。ふるぼっこ。」
「行くぞ。オマエたち。」
「あっ、カティアさん。復活したんですね!」
「ああ、パーペキだ。」
〈古っ。〉
森の入り口
「着いたぞ。」
「便利な能力だ。」
「ここを抜ければ敵の中枢だ。」
「これだけの戦力がいるんだ。今日中にカタをつけるぞ。」
「だけどカティア。この森には、改造された動物たちがうようよいるよ。」
「では一網打尽にしてやろう。」
カティアがそう言うと、森に棲んでいる動物たちの体が持ち上がり、空中を浮遊し始めた。
「ざっと10000体ってところか。」
カティアの力によって、空中浮遊した動物たちが一か所に集まって塊になった。
「フロストレーザー」
ラピアは塊に向けて光線を発射した。
すると動物たちは巨大な氷塊と化した。
「昨日のゴリラのレーザーを真似てみたんだ。初めてにしては上出来だな。」
ラピアは自画自賛した。
「ナイス!ラピア。」
カティアは念動力で動物たちを氷ごと粉砕した。
「…」
〈うわぁ、えぐい…動物愛護団体が見たら何て言うだろう…〉
「卓郎、あいつらは生物兵器なんだ。ここで始末しておかなければならない存在なんだぜ。」
カティアが川上の様子を察して声をかけた。
「ええ。分かっています。」