怪物たちの森
「むっ!こいつも生体兵器である可能性が高いね。」
「3人で戦って、一気に終わらせましょう。」
「いや、ここは僕の力を見せる時だ。2人は下がっていて。」
熊は3人の様子をうかがっている。
「先手必勝。」
ラピアは氷のミサイルを打ち出す。
今度は三角コーンサイズだ。
突如、熊の手の形をした岩石が空中に現れ、超高速で飛来する。
岩石により氷のミサイルは砕かれ、岩石は地面に大穴を空けた。
「なんて威力だ。」
「やるな。」
再び岩石が出現し、ラピアをめがけて超高速で飛んできた。
「アイスビルディング!」
ラピアの目の前に、巨大な氷の壁が現れた。
岩石は氷の壁に衝突し、粉微塵になった。
氷の壁には傷一つ付いていなかった。
「プリズムミスト。」
辺りが濃霧に包まれた。
「ふんっ!」
ラピアは熊の目の前に現れ、殴りかかった。
しかし、熊は岩石を飛ばしラピアを潰した。
「グルルゥ…」
一瞬にして熊は氷漬けになった。
熊が潰したのは、ラピアの幻影だった。
本体は熊の背後を取っていた。
「なるほど。霧によるかく乱か。さくらんぼちゃんの苦手なやつだな。」
「…」
川上がさくらんぼをからかう。
ラピアは氷漬けの熊を粉砕した。
「どうだい?僕もなかなか使えるだろう。」
「はい!お見事でした。」
「ここにカティアさんも加われば、セイバーズは敵なしですよ。」
「ああ、間違いないね。」
「…」
「騒ぎを聞きつけてやってきたか。」
「なんだあれ?デカいゴリラ?…いや…なんだ?」
「まあ、相手が何であろうと構わないさ。」
ラピアは氷のミサイルを発射した。
ビッグフットは、腕を振り回して全てのミサイルを叩き落した。
「遅い。」
すでに、ビッグフットの背後を取っていたラピアは氷の剣で斬りかかった。
ビッグフットはこれを腕で受け止めた。
「ぬっ!」
ビッグフットは力任せに剣を振り払い、ラピアは吹っ飛ばされた。
「厄介だな。あいつ、表皮を硬質化させて鎧のように防御を固めている。」
ビッグフットはブリザードを発生させた。
「まずい!」
ラピアは、アイスビルディングで身を守った。
熊の攻撃ではビクともしない強固な壁だったが、ブリザートによりヒビが入ってしまった。
「なかなか、火力の高い氷の技を持っているな。」
ビッグフットがドラミングを始めた。
すると雪崩が発生し、ラピアに襲い掛かる。
その威力はすさまじく、氷の壁は崩壊しかかっていた。
「プリズムミスト」
ラピアがビッグフットの目の前に現れ、攻撃を繰り出す。
ビッグフットは、レーザーを発射した。
ラピアの幻影を貫き、軌道上にあった森の木々は氷漬けになった。
「甘い。」
ラピアはビッグフットの背後を取り、氷漬けに…出来なかった!
ビッグフットは、一向に凍る気配がない。
「くそっ!ダメか。」
ラピアはビッグフットに投げ飛ばされてしまった。
「ラピアさん!さくらんぼちゃん、ここは任せた。」
「わたしが、おわらせる。」
「さくらんぼ☆うぉーたーきる」
さくらんぼの指先から、水が噴出した。
それは水圧カッターのように、ビッグフットを真っ二つに、綺麗に両断した。
「…さくらんぼちゃんの成長が止まらない件について。」
「また、さくらんぼに命を救ってもらったね。ありがとう。」
「れいにはおよばん。」
「それ、お気に入りなのか。」