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赤かぶの素晴らしき功のこと
へい、あつしは赤かぶ。赤かぶにてあんすらく。以後、見知り置かれいてあるやすくに。
赤かぶ言うたら、おつけもんがいいいはりますけんど、どないしてもほとはたべられますなら、いかんことだけ教えときまするよて。
一、みそをつけたらあきません。火の勢いがなくなるさかい、やめてなあやす。
二、しゆにつけたらあきません。ふぶらは苦肉のところにおましなば、やめとくれよう。
三、肉に合わせたらあきません。肉は垢にてあるようにて、垢を混ぜたらあきまへんでせ。
以下はよかろうにてあるなじくす赤かぶの味はりわたりて、つけもの吸いの彩りさらだ生食なににつけてもそれに尽くしなぬてようすの食み所とありゃ、あるなじくのことよしくのありくところにあるやじくす。ヨッテエナ! 永