12/34
一番目の話。
俺は本屋に行き、やはり己はアイドルに少なからず興味があり、その手の本が、ふいに目に入る。
やはり表紙を飾るコというのは、そういうことであり、いくつも表紙を飾るコを見て、
(スゴいな…)と自然に思った。
その名前を、どこかで見た気がした。
家に帰った俺は、そこにいた家族と世間話をしばし、して、自室に。
アイドルのコの名前を覚えていた。
自室で、ガサコソと積み上がっている雑誌から一冊を取ると、
(やっぱり、このコだ)と、先ほど本屋で見たのと、違う表情の彼女を以前、購入していた手元の雑誌で見る。
事実としてだ。
事実として、彼女は、少なくとも三回は雑誌の表紙を飾っている。
そして、
俺は、それを自室で確認したんだ。