勇,現状を把握する
この勇者たちに開示された情報です.
俺を合わせた5人で話をまとめてみた.
・4大聖地にいる4大精霊を助ける.魔王を倒すほどの力となる.
・ただ,精霊たちも魔者に封印されている状況,解放するには魔者を倒す必要がある.
・全ての4大精霊を解放したのち,星の精霊,精霊王の城への道が開通する.
・そこには魔王がいて,その魔王を倒したら精霊王が神様本体への道も解放する.
・神様にまた会えれば,元の世界に戻れる.
・瘴気というものが満ち溢れていて,住民は弱っている.
・瘴気からはマモノが発生して住民を傷つけている.
で,ここからが新しい話なのだが(土橋が神様にしっかり聞き出してくれたらしい,あと木村も聞き出した情報を含む)
・次に行うべきことは,ステータスウィンドウのようなものを出して確認できる.このto doリストをこなしていけば精霊のいる場所へたどり着くらしい.
・精霊を助けること以外にも,住民に害なすものを排除することが必要なことがある.害なすものを排除したら金が手に入る.
・マモノ自体はそこまで強くないとのこと,まず死なないレベルの攻撃しか行って来ないはず.魔王に近づくにつれ強い瘴気に当てられたマモノが凶暴化してくるから,後半の旅は気を引き締めないと痛い目に合う.
・マモノは食えない,というより勇者が倒した瞬間にマナというものになって分解される
・道中で死ぬことはない.勇者は体から魂が離れないようになっているから,あとから回復魔法を使えば回復できる.全滅しても微精霊が集まってくれて回復してくれる.勇者の加護といい,住民はその限りではない.
・セーブポイントはない
・装備や荷物は全て亜空間魔法を利用して持ち運びができる
・神聖な最高装備がすでに亜空間に入っている.それぞれ,異なる装備で,欠点を補えるようにしている.
・魔法が使える
よくもまぁ,ここまで聞き出したもんだ.俺にはできなかった.困惑しつつも,内心異世界って言葉に心踊っていたからな.社会人の必需スキルかな?今度からはよく聞いてから行動しよう,そうしよう.
と一通りの情報が分かったところで,比嘉が「まるでゲームの世界みたいだ」と呟く.
そう,このステータスウィンドウも,あらすじが決まっているところも,死なない勇者も,ゲームの世界にそっくりだ.
神様を困らせたであろう土橋も続けて
「神様は近代日本人の好みにあわせたのか.もしかしたらアフリカから人が来たかもしれないのに」
「ゆ,勇者同士で行動しやすいように同じところから集めたの…かも…」
と木村も意見を出してくる.水樹も
「僕としてはわかりやすくて助かってるよー.これで全員外国人で,しかも異星人だった!なんて怖すぎるよ」
「俺も同意見です.きっと神様は俺たちのやりやすいように,パーティーを組んでくれたんですよ.ところで,その装備ってやつをつけてみませんか?」
すらっと空中に指を滑らせると,ウィンドウが出てきて装備という欄が出てくる.
さて,自分の職業はなんなんだろう.