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それぞれの思惑――スパークッ!! 色んなものが……弾けそうッ!?

【神の家】


――えらい展開になった。 これは“予測不可能”。

さすがは“ただの人間”。 考える事が変だ。


「ふぅ……よしっと」



――家の外でワタシは自分達の住む家に強力な結界を張った。少しの時間はこれで稼げるだろう。


「でも……“あの子”大丈夫かな……」


私達はこれでも神。 少しくらいの攻撃には耐えられる。 でも……キミは“ただの元人間”だ。


この闇の中を一人、潔く抜けて行ったけれど……


「“心配”しかない。 ここは腐っても“天国”」


神は腐るほどいるし……“駄目な神”も勿論――


「でも……もう後には退けないんだ。 もう……」


彼は言っていた。 もう何もかも遅いんだと。

進んでしまったら最後。 止まりゃしないと。


「そうね……“元々その予定”だったのだからね」


神の端くれだとしても、ただの元人間より臆病になってどうするんだと自分を勇めていた。


「“見ていて”よ……“皆”」


(“仇”は“必ず討つ”からね――)


そう――そう遠くはない昔――“私達”の姉妹、親、

親しいモノ達――


――“全て殺された”。


「ふふっ……神は“神”でも“生き還せ”ない」


“神々のルール”は“下界”のルールと遜色ない。

“人”を“創ったのが神”だとしたら――?


そう――“似たようなモノ”を“継承”するだけ。


「ふふっ……そう言えば思い出した」


――鳥は自由でいいなというお花畑な言葉を。

現実逃避した時に出そうな台詞。 そしてそれがどれだけおバカな台詞なのかと。


「“自由”なんかじゃない……みんな“一緒”」


人には人のルールがあり、動物にもルールがある。 神にも神のルールがある。 変わらない。


どこに行ったって結局、“弱肉強食”の世界。

どこ行ったって“縄張り”があって派閥がある。


「ふふっ……“ようこそ”、“おじさん”」


なにも“変わらない”――


“神の世界”へ――


「さあて……“KXXL”しようか……うふふッ!!」


「“最初で最後”の“闘い”」


神と元人間……手を組んだ、“神を殺す闘い”を。


「“物語”も“歴史”も結局、“争いのループ”」


人はみんな口を揃えて言う。 平和がいいと。


――“争いの無い世界”になればいいと。


「うふふッ!? “あるわけ無い”――」


(そんなちんけな展開は永遠にこないのだから)


「どこをどう取ったってこの世界は争いの歴史」


「そんなユルい世界はすぐに無くなってしまう」


「あぁ……“早く戻って”きて? おじさん?」


「ん″っ……はぁ、ハァ、んっ……あっ――」


気がつけばワタシは興奮していた。 身体の至る所から色々なものが溢れ出て止まらない――


「ふふっ……ダメだこりゃ……お風呂は~いろ」


汚れてしまった衣服も穢れたワタシ自身の感情を今すぐに洗い流したかった。


「“何人目”の“ヒーロー”?」


「ふふっ……どうでもいいか、“過去の事”は」


今までどれだけの勇敢な元人間が死んだ事か。


「過去は過去、今は“今”なの。 “戻らない”」


もう(さい)は投げられている。 止まれない。


「はぁ、ハァ、もうダメ……んぅ、んっ…!」


身も心も悪い方向へ進んでしまったワタシはもう止まれない。 更なる興奮へと突き進んでいく。


「はぁ、ハァ……“ヤろうね”? “おじさん”?」


ワタシは真っ黒な闇の空を眺め、どこにいるのかわからないおじさんにそう伝えていた。


そのままワタシはお風呂へ向かった――









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