0、祭火は未だ遠く
GARDENIA NEWS 1170.4.14
GDU、大会の延期を正式に発表
来月2日から予定されていたGDU主催の大会が一週間延期されることが、昨日正式に発表された。
主な舞台となる遺構の修復工事は順調に進められているとしながらも、当初予定していた開催日に防護ガラスの設置が間に合わないことが判明し延期を決定したという。
大会はプログラムに変更なく執り行うとのことだが、大会前日の1日に予定されていた前夜祭のメインである凪屋の討伐ショーは、凪屋側の意向で中止されることが既にわかっている。
首都より王室関係者を招き案内業界の再興をPRしたかったGDUとしては、各方面に頭を下げ辛うじて大会中止を回避したと言ったところか。
もっともルレン氏が大会に先駆け、粛清の遺構の強度耐久実験を行わなければ、安全性に重大な問題を抱える所に貴賓を招くところであったのだから、GDUはこの幸運を喜ぶべきであろう。
さて、延期が決定してしまったが、この初夏の祭を楽しみにされていた方も多いのではないだろうか。
首都でもこの時期はガーデニアでの催しのため、長期休暇を合わせて取る人がかなり多いと言う。
今年はその祭が一週間も延期されると聞いて、すでに休みを取っていた方は困惑していることだろう。
本誌も、先日お詫びしたように当初予定していた凪屋討伐ショー特集の変更が余儀なくされたが、この機会に催し事だけでないガーデニア周辺の観光スポットを順次紹介したい。
ガーデニア三区の隠れ家のようなカフェ。
遺構周辺の緑溢れる公園。
地区を縫うようにのんびりと走るトラム。
GDUの本部や、デザートカンパニー、凪屋の見学も乙なものである。
また少しばかり足を伸ばして砂海を渡り、ウェルトット観光もどうだろうか。
広く知られているように、ウェルトットの屋台通りは趣があり、また安くて美味い店がずらりと並んでいる。
一時期心配されていた『野良』の一団も今は滅多に見られないため、案内人に依頼すればウェルトットの夜歩きも安心して出来るだろう。
この延期もまた何かの縁。
本誌を相棒に、初夏のガーデニアをお楽しみ頂ければ幸いだ。




