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あらすじ

 紫堂緋奈(しどうあかな)、高二は、修学旅行中、精神生命体“ゆらぎ”に両親を殺され、弟は行方不明。

 “ゆらぎ”とは、旧約聖書・創世記の闇そのものの化け物で、この世界を再び原初の闇に戻そうと企んでいた。

 緋奈は、両親の敵を取るため“ゆらぎ”を倒そうと決意する。


 母が遺したトランプについて来た騎士・エティエンヌは、緋奈に「あなたは、ジャンヌ・ダルクの末裔であり、ジャンヌが果たせなかった“ゆらぎ”退治の使命を負った継承者である」と教える。

 美貌の騎士・エティエンヌは、ジャンヌの片腕であるとともに恋人でもあったのだ。

 エティエンヌは、大天使ガブリエルと契約し、ジャンヌの転生と引き換えに彼女の末裔を守護する導きの騎士になったのだという。

 そして、母が遺したトランプには、絵札十二人分の支配者がいて、“ゆらぎ”を倒し、エナジーが溜まるごとに十二人の支配者から1つずつ能力を貰えるとも教える。


 ゆらぎ退治を始めた緋奈とエティエンヌだが、性格が似ているせいか喧嘩ばかりでしっくりいかない。

 その上、緋奈は、深く悩んでいた。

 ジャンヌと同じ力が自分にないことを。

 エティエンヌは、緋奈がジャンヌの生まれ変わりであると言い、ジャンヌの使命を果たすことを強く望むが、緋奈は、ジャンヌの持つすべての力を持ち合わせていなかった。

 例えば、最高神の加護とか、王様の軍隊とか、騎士たちの助けなどをだ。

 それに加え、個人の能力も大きく劣っている。


 そんな時、緋奈の街で一三人の女児誘拐事件が起こる。

 かつて人間に裏切られ、愛した少女を殺された竜神が“ゆらぎ”に乗っ取られ、女児たちを誘拐したのだ。

 緋奈は、悩みながらも事件を解決するべく奔走する。

 その途中、近所の神社のお稲荷さんと知り合う。

 父のように優しいお稲荷さんは、緋奈の悩みを知り、ゆらぎ退治に力を貸すと約束してくれる。

 お稲荷さんは、エティエンヌに「ジャンヌと緋奈は違う人間である」と厳しく諭すのだった。

 そして、緋奈は、竜神の住む守ヶ淵に幽閉された子供たちを助けるため、京都に行き、貴船の高淤加美神(たかおかみのかみ)(竜神の長)の助力を取りつける。


 けれど、その翌朝、緋奈の街は季節外れの台風に見舞われる。

 台風はなんと、“ゆらぎ”付き竜神からの挑戦状だった。

 ふたりは竜神を倒しに出向くが、竜神の悲しい過去を知っている緋奈は、竜神を倒すことを躊躇ってしまう。そのせいでエティエンヌを殺される。

 好意を抱き始めていたエティエンヌを殺された緋奈は、怒り狂い、竜神をもう少しという所まで追い詰めるのだが、守ヶ淵に飛び込んで逃げられてしまう。

 でも、殺されたと思ったエティエンヌは、実は死んではいなかった。

 このままでは共倒れと思った彼が死んだふりをしたのだ。

 喜ぶ緋奈だが、嵐の中、戦ったせいで高熱を出して倒れてしまう。

 そんな頑張り屋の彼女を連れ帰ったエティエンヌは、ジャンヌの生まれ変わりでも、継承者としてでもなく、ひとりの紫堂緋奈として仕えると約束するのだった。


 ようやくパートナーとしてお互いを認め合った二人は、再び“ゆらぎ”付き竜神退治に出かける。

 エティエンヌに結界を張ってもらったものの、竜神の力を余すところなく使う“ゆらぎ”に緋奈は、防戦一方。ついに嵐まで呼ばれてしまう。

 けれど、もう少しという所まで“ゆらぎ”を追いつめたのだが、自身の体に雷を落とされてしまう。

 死んだと思った緋奈は、危ういところをお稲荷さんに助けられる。

 彼は神のルールを破ってまで緋奈を助けに来てくれたのだ。

 緋奈とお稲荷さんは協力して戦う。けれど、その途中、お稲荷さんは雷を落とされ、気絶。

 その姿を見た緋奈の怒りが爆発する。 

 緋奈は自身の溢れだす力とエティエンヌの風に乗せて、“ゆらぎ”に剣を放り投げる。

 剣は過たず“ゆらぎ”の核を貫き、“ゆらぎ”は倒れていった。

 ようやく“ゆらぎ”を倒した緋奈は、子供たちを助けるため高淤加美神を呼びだす。

 高淤加美神は守ヶ淵の水底に幽閉された子供たちを助けてくれた上、子供たちを病院に送ってくれた。しかも、高淤加美神は竜神の汚れを取るため貴船に竜神を連れ帰ってくれたのだ。


 そして、“ゆらぎ”を倒し、エナジーがたまった緋奈は、クラブのJの支配者・騎士ランスロットから「物理攻撃を半減してくれる」というチョーカーをもらう。

 ようやく事件は解決した。

 お稲荷さんのところにお礼に行く緋奈とエティエンヌ。

 お礼のバウムクーヘンを置いたふたりは、ほんの少しだけ仲良くなり、手を繋いで家に帰るのだった。

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