A3
誰視点かわかりにくいかも。一応AとBでわかれてるよ
。。。ここは?
ゆっくりと目を覚ます。
自分は布団の中にいた。
体の節々が痺れている。
手足を動かそうにも鉛のように重たく感じていた。
部屋の隅に暖かい暖炉が備え付けられており、散らかっているがどこか居心地の良いこの空間をオレンジの光が埋め尽くす。
「目を覚ましたのか」
「...」
ボーっと見上げた先には褐色の肌をした美しい女性が立っていた。
「貴様、どこからきた。ここはお前のような弱き者が簡単に踏み入れるような場所ではない。」
頭が回らない。
自分はどこから来て、何者なんだろうか。
自分自身が知りたいくらいだった。
「ァああ、あえ、、、?」
「まだ話せないのか。貴様を拾ったときからおかしいとは思っていた。」
何を言っているのだろう。
何がおかしいのだろう。
何もわからない。
「まあいい、まずは飯を食え。話はそれからだ。」
「アイァう」
感謝の気持ちを伝え差し出された食料を口に入れようとする。
だが体が言うことを聞かない。
食料を見つめてうなだれていると先ほどの女性がやれやれといった表情で口まで運んでくれた。
、、、おいしい。
薄いパンを浸したようなシチューを一口ずつ口に入れてもらう。
、、、おいしい。おいしい。
その瞬間堰を切ったように大粒の涙が溢れた。
自分でもどうして泣いているのか分からなかった。
「本当におかしな奴だな。」
美しい女性はうっすらと微笑みながらシチューを飲ませてくれるのであった。




