豚彼等
最初の記憶は藁の上
いっぱい食べて いっぱい遊んで
そのうち恋をした
なにも不自由のない毎日
側にはいつも違う生き物がいた
それはご飯をくれた
幸せだった
先輩たちに笑わされた
後輩たちとおしゃべりした
そのうち先輩たちはいなくなった
風邪をひく子供がふえた
みんなはみんなのために天国にいくのが役目だと知った
わたしたちの番が来た
それでも誰かのやくにたてるなら
そんな最期でも幸せだと思った
でもわたしたちはみんな その場で殺された
悲鳴が連鎖した 電気が流れた みんな叫んでいた
力一杯さけんでいた
捨てられて 埋められた
なんのための命だったんだろう
なんのための
わからない
わたしの番だ
「なんか 今の子、落ち着いてましたね」
「ははは、諦めてたんだろうな」
「ふん。さぁ!ジャンジャンいきますよー! ビビビビビビビビwwwwwww」