生徒会会長と僕の日常
第5話 ~目覚め~
「ピピピピピピ—」
スマホのアラーム機能が僕を起こさせる。
現在、6時50分。
自室で眼を覚ます。
ベットから起き上がり、伸びをする。
「ハァーーー」
声を上げる。その声が僕しかいない部屋に響く。
カーテンを開けて、太陽が顔を見せる。その太陽の光だけで、収納棚の方へ行き、ガラッと音を立てて棚を開く。
そこには、前日に用意していた、制服、体操服、靴下がある。
そのまま何も考えずに着替えて、着替え終わると自室の扉を開ける。
現在、7時00分
階段を降り、リビングの中に入る。
薄暗い。外はとっても晴れているのに。
リビングを明るくするため、窓の方へ行く。そこでレバー式のシャッターを上げる。
すると、今までの薄暗さが嘘のように、明るくなる。
朝食を摂るために冷蔵庫とパンを見て、今日の朝食のメニューを考える。
そして、その五分後チーンと音を立てたトースターを開ける。
今日の朝食は、ベーコンアンドチーズパン。ベーコンをパンの上に乗せてマヨネーズを少しかける。そしてその上にとろけるチーズをのせて焼いただけのシンプルな朝食だが、サクサクのパンにとろけたチーズに良い感じの歯ごたえのベーコン、それにちょっぴりマヨネーズの酸味が、
僕の朝を活性化させる。
「おはよう。」
母親が着替えて降りてきた。
「私の分は?」
パンを見てそう思ったのだろうが、
「ない。ご自分でどうぞー。」
「んーケチ。」
別にケチでも結構。と思いながら、ベーコンアンドチーズパンを頬張る。
そして食べ終わった時には、7時30分。
それからは、前日に用意した今日の学校の用意に母親が昨日作って今日再び温めたお弁当と水筒を鞄の中に入れて、あとは自由時間。
ゴロゴロ、制服を着たままカーペットの上でする。
7時45分 家を出て、学校へ向かう。
坂を上り、信号を渡り、坂を下り、そのままずっと歩いて、
美智香和中学校に到着する。
正門の前の時計を見ると、8時00分
だが、これで終わりではなく、また歩き出しさっきの正門から結構離れている昇降口へ行き靴を履き替え、また歩き出す。
現在北校舎だがそのまま中校舎を通り南校舎へと行く。そして階段を昇り二階へ行き、ただずっと歩く。
もう、行き止まりが近いところに、《二年五組》やっとの思いでついたとき、
時刻は8時10分。
もうツッコミを入れたら負け。半年も過ごせば慣れたものだ。
教室の扉を開ける。
「ガラッ。」
「おはよう。稜駿くん。」
朝から元気な声が、僕と彼しかいない教室に響く
第6話 ~あー友達って.....part II ~
「おはよう。神楽坂さん。」
元気な声の主は、神楽坂 桜喜前期学代を務め、現在、生徒会会長のあの
神楽坂さんだ。
朝から、神楽坂さんはノートを広げて勉強している。
すごい人だな。
神楽坂さんは、いつから友達になったかと言うと、忘れた。確かあるノートで知り合って、どうやって友達になったのかわからない。成り行き?
僕は、扉を閉めて自分の机へ行く。自分の席は、廊下側の後ろから三番目と言うなんとも中途半端な席。その席の机に鞄を置き、中から一冊のノートを取り出す。
タイトルは《美和中ノート》いわゆる自主学習ノートだ。
これのおかげで神楽坂さんと友達になるきっかけだと思う。
特に家では、勉強をしていないのでこれだけでもと思って始めたのだが、一度始めると毎回先生からのコメントがあり、《次も頑張って》というようなコメントを毎回書かれてやめるにやめれない
《呪いのノート》。
そんなノートを手に取り教室を後にしようとすると、
「ちょっと待って。」
神楽坂さんが僕を呼び止める。そして、神楽坂さんも美和中ノートを手に取り、
「よし行こう。」
教室を後にして、美和中ノートを開ける提出する箱の方へ行く。その箱は、職員室の前にある。
職員室は、中校舎の二階で、ここからは五分くらいだ。
遠い。
だけどこの間に神楽坂さんと話が出来る。
「ところで鈴木くん。なんの教科勉強した?」
「ん?僕は、国語の《走れメーロス》だよ。」
「あっ自分もそうなんだよ。
《走れメーロス》って話長いから中々まとめるの難しいよね。」
「たしかに、僕も苦戦したよ。」
そんな大したことのない会話をしながら歩き、職員室の前に着き、
「これでよし。っと。」
神楽坂さんはそう言い
「じゃあ戻ろう。」
「うん。」
そう言ってきた道をまた歩き出す。
「神楽坂さん。生徒会ってどう?」
ふと、そう思った。
「えっ、生徒会ね。みんなのために、時間を割いて案を出して学校をよりよくする。そう思うと、
今しているこのこともみんなのためになるんだな。って思うと楽しくなるよ。」
「へぇー」
理解できない。
みんなのためになぜそこまでするのだろうか。
みんなために何かをして、返ってくるのは何だろう。名声?富?
それだけ?
何か大きなことをしても対価を得られないのにそこまでして何がいいのだろうか。
よくわからないしわかりたいとも思わない。
だけどこんなこと神楽坂さんの前では言えない。
そんなことを考えていると、教室に到着し、中に入る。
しばらくの間、二人で僕は読書。神楽坂さんは勉強という時間が続いた。
こんな緩い会話や日々が続いて欲しい。
前に変わりたいとか言ったけど、やっぱり変わらなくていい。変わるとこんな会話絶対できないと思うし。
何気に僕はこの日々が楽しいようだ。
続、変化するかしないべきか。
今回は変わって欲しくないということに重点を置いて書きました。
まぁ今回も曖昧な感じで終わり結論は出ませんでしたが。
次回は、対極の存在。陽キャに関連しています。
クラスの人気者は、実は僕と....
という感じですかね。
ヒントは過去です。
それでは、今回も読んで頂きありがとうございます。これからもゆっくりやっていきたいと思います。