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陰キャの日常  作者: 陰キャ代表
第4章 決着する日常
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自習の日常

第44話 ~テスト勉強~


校外学習が終わってすぐにテストだなんて聞いていない。

担任の源先生も言ってくれれば良かったのに残念ながら言ってくれなかった。

今日は土曜日。

先週買った『pz4』で遊びたい気分だがそうはいかない。

学年末テストは3日間に行い、1日目に国語、数学、音楽。2日目に英語、理科、美術3日目に社会、体育、技術-家庭科という面倒な3日間だ。

全教科を全部するだなんてふざけているが、時間がないということで致し方ないことなのだろう。

まずは1日目に備えて勉強するしかない。

通常の僕の勉強法は一度全部おさらいして解けない問題だったり難しい説明のところをもう一度重点的にするという時間のかかることをしている。

そう時間がかかるのだ。

つまり時間のない今、そんなことをしていると日が暮れて朝日が昇り出しそうだ。

じゃあどうするのか。それを考えるのが今の時間。

時間だけは過ぎていく。チク、タク、チク、タクと壁にかかっている時計の秒針の音が聞こえる静かなところに、

「きたーーーーー!!」

僕は大声で立ち上がり作業に取り掛かった。

作業は単純。ただノートを別のノートに写すだけ。

もちろん時々はしょったりして時間削減をしていこう。、

まずは国語。国語なんか覚えるものが少なく文法を適当にちゃちゃっして漢字練習をすればなんとかなる教科だ。

次に数学。これは公式と解けない問題を重点的にやるのが1番だ。だが時間がないため公式と初歩的なミスだけの間違い直しをした。

音楽では覚えるしかない教科なのでずっと教科書とにらめっこしてリコーダーの運指なども適当に練習した。

ここまでしてお昼も過ぎ夕方。

僕が始めたのはお昼前なのに何故時が流れるの早いのだろうか。


昼食を食べていない僕はフラフラしながら食堂に行く。

今日は宮條さんはお休みで僕1人だった。

なので食堂の厨房へ行きインスタント類の入った棚を開ける。

さすが豪邸。インスタントといっても鳥ラーメンだったり蘭王などは入っておらず何か英語で表記されたカップ麺やどこかの高級料亭のカレーなどが入っていた。

なんとなく気になった高級料亭のカレー『銀河カリーplus』を手に取った。

湯煎でそれを温めて完成すると中からは、黒色のドロドロの物体が出てきた。

まるでお腹が痛いときに体内から排出されるあれのようだ。

そう思うと食べる気が伏せてくるので、先ほどの棚からレンジで温める白米を取り出した。

だが、ただの白米ということではなく東北の五つ星の米だそうだ。そんなものが非常食のような感じで入っているのはおかしいと思うがあるものはあるんだからありがたくそれを使わせてもらおう。

チン!と音と共にレンジを開けると湯気が出てきて中から先ほどの白米を黒色のアレに入れるとホカホカで白と黒がいい感じに中和してアレ感がなくなった。

これなら食べれる。

そう思いカレーを口に運ぶ。

美味しい。

黒色のアレだとか言っていたが、絶対、本物はこんな味しない。

カレーに入っていた牛スジがとろけそうな味で美味しすぎる。

そして僕は止まることなくそのカレーを食べていると、

「ここにいるー?」

食堂の扉が開き母親が突然入ってきた。

「げっ。」

正直母親がここに来たりすると、必ず厄介ごとが降りかかっていると思う。

たまにしか顔を見せない癖に問題ばっかり持ってこられても困るだけだ。

「人が来たときに『げっ』というのは失礼よ。私を厄病神だとでも思ってるの。」

「いや。別に。」

「そう。稜駿、朗報よ。あんたどうせテスト勉強なんてしてないんでしょ。だから特別ゲストを連れてきたわよ。

そう言って母親の後ろからは、最上さんが出てきた。

「最上さんはテスト期間の間この家に泊まってもらって稜駿の専属家庭教師をしてもらうわよ!」

良かったね。という母親だが、今からゲームをすることは多分ダメだろう。

せっかく午前中頑張ったのにまた頑張らないといけない。

面倒さが増していく。

嫌だな。という感情しか無い。

最上さんはわかりやすいが、その分疲労が溜まっていく。

「よろしくね。稜駿君。」

なんでこんなにも爽やかそうなイケてるメンズなのだろう。

まぁとにかくテストの手助けをしてくれるのはいいことだと思う。


テスト編開始です。

残り4話しかありませんが4話で終わると思います。


次回は日曜日の最上さんと勉強編です。

最上さんと宮條さんの歪な関係がまた広がったり広がらなかったり。


今回は読んで頂きありがとうございました。

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