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陰キャの日常  作者: 陰キャ代表
第3章 変化する非日常
31/98

校外学習での日常〜再開編〜

今回は、鬼龍院目線です。

みんな倒れてるから••••••

第34話 ~鬼龍院の計画~


「えっ?」

俺は、ただ呆然と立ち尽くしていた。

何もできない、この状況、打破することが出来ない。

寺野が何を思いついたかさえしれれば話は別だろうが、そんなこと出来ない。

俺以外の奴は全員倒れているが、苦しいわけではなさそうだ。

唸ったり、どこかを押さえたりする仕草が見当たらない。

つまり、こいつらは寝ているのではないか?

毒キノコは取り除いていたはずだ。

小松原がそんなミスを•••していそうだ。

あいつは、脳に浮かんだことをなんでもする奴だ。あんな奴が料理をしたら、もしかすると面白半分で、毒キノコを入れるかもしれない。

あいつ、次目覚めた時には簀巻きになってるだろうな。

じゃあ瀬尾はどう説明する。

あいつの所属している班は•••知らない。

誰がいたか?

俺が見たときは、瀬尾1人だったからな。

じゃあ瀬尾の班がキノコを入れた料理を作ったのか?、だがA地点の班だ。

多分似たような料理は作らないだろう。

だとしても、瀬尾の班の人だって倒れてるはずだ。

それに、何故俺が倒れないでいるのか?

理由は、わかる気がする。

俺は、料理をあまり食べていない。

小松原の作る料理は、どことなく嫌な予感がしたので、逃げた。

それが正解だったのだろう。

つまり、俺がいない間に瀬尾と関わる何かが起きた。と考えられるが、寺野が瀬尾を見つけた時、戸惑っていた。

つまり、瀬尾との関わりはない。と言うことだ。

だが瀬尾がこの場所で倒れていると言うことは、必ず5分程してから起こるのだろうか?

いや待て。

飯を食い終わって片付けに5分程掛かっている。

つまり、10分後くらいか。

そして、俺たちの班は鈴木、小松原、三佳月、寺野の順で倒れた。

それに何か理由があるのだろうか?

いや。そんなことより早くここから出る方法を探さないとりまずい。


ここから降りるのはまず考えない方がいい。

降りるのには最低でも30分はかかる。

だからA地点に向かうべきだろう。

ここから5分程でA地点に行けるだろう。

だが、こいつらを放っておくのは無理だ。

じゃあどうする。

俺は必死に考えた結果、

ゴルゴからポーチを奪取する。

ゴルゴを何かで誘き寄せて、ポーチを奪取。そして、トランシーバーで連絡。

だがどうやってゴルゴを誘き寄せる?

そうだ。何かこいつらの鞄の中に食べ物は入っていないのか?

俺は、こいつらの鞄を漁り出てきたのは、

小松原の鞄から小松菜が出てきた。

あのテーブルの上の食材を盗んでいたのだろうか。

まぁ理由はともあれ、とにかくこれで罠を作りポーチを取り返そう。

そう思い俺は、木の上にロープで吊るし、石を結びつけて小松菜をその下に置いた。


しばらくして、

「ガサガサ」

物音がしてそっちの方を見ると、ポーチを持った猿ゴルゴがいた。

絶滅危惧種を傷つけることは多分犯罪だろう。

だから•••

「おい!そのポーチを置いていけ!」

俺は猿に話しかけた。

多分通じていないだろう。

だが猿も馬鹿ではない。

置かれている状況下はわかるはずだ。

猿は、何も言わずにただポーチを置いて、来た方向と同じ道を走っていった。

俺は、そっと近づき猿がいなくなったことを確認して、ポーチを取る。

そして、トランシーバーを取り出し、通信のボタンを押すが、

「どうして反応しないんだ!」

俺は、まさかと思いトランシーバーの裏のケースを開ける。

あの猿、侮れないな。

電池が入っていなかった。

ゴルゴはまた来るだろうか?

もう来る可能性はだいぶ低いだろうが、小松菜を先ほどと同じ場所に置いて今度は、罠を仕掛けずに待つ。


しばらくして、

「ガサガサ」

来た!

そう思って俺は身構えた。

「大丈夫か!」

「は?」

俺は、拍子抜けした。

「お、お前!鬼龍院!」

「く、宮條。」

鈴の音イグディスの社長秘書の宮條だった。

「どうして、お前だけ倒れていないんだ。」

宮條が俺に聞く。

「知らねーよ。あんまり近づくなキモい。」

俺は忘れてないぞ!お前に背負い投げされたこと。

「キモいとはなんだ!お前だけ置いていくぞ。」

「わかったよ。すんません!」

「お前はもう少し礼儀を学んだらどうだ?」

余計なお世話だ。

「おい。どうやってこいつらを運ぶんだ?」

俺が聞くと、宮條はトランシーバーを取り出して

「現在地に社長一行発見。」

そうトランシーバーに向かって言うと、

「ブルルルルルルーーー」

あのヘリコプターが飛んで来た。

「このヘリコプターお前のところの物だったんだな。」

俺がそういうとカッコつけたように宮條が、

「どうだ?お前は乗りたいか?」

「わかったよ。乗らせてください。」

宮條は拍手して、

「よーく出来たでちゅねー。」

グーで殴りたいが、俺は堪えた。

なんとか全員助けることができたのだろう。

だが、瀬尾はなんで•••

「おい!こいつはどうするんだ。」

宮條は瀬尾の方を指差していった。

「あぁ。そいつも乗せたってくれ。」

「お前、意外とお人好しなのか?」

「うるさい!」


俺は、常にメリットを求める存在だ。

非効率的なものには協力しない。

俺は、今回こいつらを救うことにメリットを感じただけだ。

もし、あの噂が本当だとしたら?

こいつらをダシにして蹴落とすのも悪くないな。


いよいよ、物語は下降していくのですか?


いいえ、まだまだです。そんな簡単に終わりにはなりません。



鬼龍院はどう言うやつなのですか?


鬼龍院は、メリットを求める無慈悲な存在だけど、どこかお人好しな奴です。



次回のお話は?


次回は、ヘリコプターに乗り林間学校まで戻るが、その間に瀬尾が目を覚まし、

また、次々と人が倒れた理由についても、

そして寺野の作戦の実行。(ここまで行くかどうかはわかりません。)



読者の皆さんに一言。


今回読んでくれてありがとうございました。

物語の中盤の中盤が過ぎました。

ですが、終盤はまだまだですね。

なんだかんだで進むこの物語を初めから読んでくれている方、ありがとうございます。

途中からだけど読んでいる。

と言う方もありがとうございましす。


あのー、一言なんですけど。

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