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陰キャの日常  作者: 陰キャ代表
第3章 変化する非日常
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校外学習での日常〜1つ目の課題編Part II〜

第30話 ~ストーカー~


僕たちは、三佳月を頼りに山を登り始めた。

始めは、緩やかだったものの、突然、崖のような断崖に差し掛かった。

そして、鬼龍院が

「おい。これどうする。」

そう言ってその断崖を指差した。

「どうするって、回り道すればいいんじゃないか?」

寺野がそう言う。

だが鬼龍院は、

「だがなー。今の時間って11時過ぎだろ。回り道をしていたら、だんだん時間が遅れて昼飯と下山した後のお楽しみがなくなっちまうぞ。」

僕は、ポーチの中にある時計を見る。

11時25分。

たしかにこのまま迂回していけば、遅れることは確実だ。

だが、この崖を登るのにも怪我の危険性がある。

安全を取るか、目先の利益を取るか。

ハイリスクハイリターン

どちらを取るにしても必ずメリット、デメリットがあるな。

そして、僕は、

「こう言う時って多数決で決めた方がいいんじゃない?」

僕がそう言うと、寺野は

「おう、いいなーそのアイデア。よし。じゃあ多数決を取るから、どちらか選べよ。この崖を登るか、迂回するか。」

そして、

「登る方がいいと思う人。」

手を挙げたのは、

鬼龍院、寺野。

「じゃあ一応、迂回する方がいいと思う人。」

手を挙げたのは、

小松原、三佳月、僕。

つまり結果は、

「迂回だな。」

寺野がそう言い、迂回ルートへと歩き出すが、

「ちょっと待てよ。」

鬼龍院が僕たちの足を止めた。

「何?」

寺野がそう聞く。鬼龍院は、

「こっちの方が絶対良い。だってもし怪我しても、そのポーチさえあれば、なんとかなるんだからよ。」

僕じゃなくて、ポーチなんだ。

一瞬心が揺らいだ。

「鬼龍院。多数決を取っただろ。それで我慢しろよ。それに、怪我しないことが一番だしな。」

寺野がそう説得させるが失敗し、

「なんでだよ。じゃあ何のために、医療薬があるんだよ。しかもおまけにハンドブックまでつけちゃってさ。これって、『怪我したください。』って言ってるんじゃないか?」

訳がわからない。

「何を言ってるんだ。そんな訳ある訳ないだろ。」

寺野がそう反論する。

「そうだぞ!初!」

小松原もそう言う。

「外野は黙ってろ。」

「ヒッ!最近、初怖いよ。」

「だからな。多数決で取ったことには変わらないんだよ。迂回の方が多い、つまり賛成多数で可決だ。それに従えよ。」

寺野がそう言うが、鬼龍院は中々怯まず、

「は?そもそも俺は多数決で取る何て賛成していないぞ。お前らが勝手に始めたんじゃないのか。」

そして鬼龍院は多数決を始めた張本人、僕を睨んだ。

「仕方ないだろ。他に決める方法がなかったんだから。」

寺野がそう言い強引に鬼龍院の手を取る。

「じゃあもう俺1人で行く。お前らを説得する俺が馬鹿だったわ。」

鬼龍院はそう言い1人で崖に行き、登れるところを模索する。

「おい!待て鬼龍院!」

寺野は、鬼龍院を止めに入る。

「みんなも手伝って!」

そう言い、僕や小松原、三佳月も鬼龍院を止める。

「おい!ふざけんな!おいって!」

なんとか鬼龍院を崖から離し、鬼龍院は、寺野と小松原の手によりがっちり押さえつけられていた。

この光景を見れば、誰もが鬼龍院が犯人になっているだろう。

そんな光景を誰にも見られることなく、なんとかゴールまで辿り着いた。


ここは、A地点の調理場。

「はぁー。やっと着いた。」

僕がそう言い、原木のイスに腰掛ける。

「ああ。そうだな。だが•••」

そう。このA地点には、他の3班が既に来ている。

地図を見るのにあんなに苦労したのに、この3班はもう料理に取り掛かっている。

どうなっているんだ。





鬼龍院、身勝手なやつですね。

いつか、改心する時が来るでしょう。(たぶん)


次回は、何故3班が先にいたのか?

ということと、

2つ目の課題の開始です。


もう1つ目の課題は終わりました。

特に何もなかったですね。

ということは、前回、前々回の会話は•••


というわけで今回も読んで頂きありがとうございました。


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