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陰キャの日常  作者: 陰キャ代表
第2章 崩壊する日常
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変えたい日常

第23話 ~学校楽しい?~


母親に会うのは結構な時間が開いたはずだが、なぜか全く今までそうは感じなかった。もしかすると、親離れの時期なのか。

まだ中学3年生にもなっていないのに、少し早い気がするが、成長には個人差がある。多分そういうことだろう。

「さぁ座って。」

母親そう言い椅子に手を置いた。

「すみません。帰っておられるとは存じ上げず。」

そう言って宮條さんは頭を下げた。

「いいのよ。今日は大変だったのでしょう。」

なぜその事を母親が知っているのだろうか?

「えっなんで大変だったって知ってるの?」

僕がそう尋ねると、

「屋敷には稜駿1人だけがいるわけじゃないのよ。いろんな人がここに来るし、防犯カメラだってある。そして、今回のことは橘さんから報告書を受け取ったわよ。」

いかにもだな。

やっぱり今は、疑心暗鬼に陥っているな。

落ち着こう。冷静に。

「そっか。」

僕はそう言い母親の置いていた手の方の椅子に座る。

そして、宮條さんも僕と対になるように座り、母親が真ん中に腰掛けている。

そして座ったタイミングでウェイターが料理を運び、飲み物を注ぎ、夕食の準備が整った。

夕食は、カニ料理だった。まぁこの時期だと普通だと思うが、今日は妙に気合が入っている。

いつもは、肉じゃがやカレー、ハンバーグなどが普通なのだが母親がいるおかげで料理が豪華だ。

「「「いただきます」」」

そう3人揃って言い、カニ料理を頬張る。

何というか、1人につきカニ1匹でカニの隅々まで使い切られている。

足は、茹でられ若干の塩の味がカニの肉に溶け込みとろけそうな味だ。

また、カニの頭にはカニ味噌があり、それは苦いけどご飯が進みそうな味がする。

そんなカニを頬張り10分後

「失礼します。」

ウェイターがカニの殻を回収した。

そしてカニの殻を回収して5分後、

またウェイターが料理を運びに来た。今度は鍋だった。

鍋を僕たち3人の周りに置き、それぞれに取り皿とポン酢、味付け海苔、ネギが置かれた。

「お召し上がりください。」

そう言って鍋の蓋を開けた。

中は雑炊だった。

「こちらは、カニの殻を使いダシをとったカニ雑炊です。」

ウェイターが説明をしてくれる。

「おっ美味しそうじゃん。」

そう言い、母親は取り皿に雑炊をよそい、ポン酢少量と味付け海苔をパラパラとふりかけネギを大量に投下する。そして、口に頬張る。

「美味い!何だこれ?」

この雑炊は、カニだけでなく昆布や魚のすり身などの追加のダシを取ってありその相乗効果でより格段に美味しくなっている。

僕もその雑炊を頬張る。


そして、食べ終わり3人で一休みしていると、

「ねぇ稜駿。学校楽しい?」

突然母親がそんな事を言った。

父親が最後に質問してきたその言葉。

心が痛む。

なぜなら、変わっていないから。

もちろん周りは変化した。

だが、自分自身はどうだろうか?

社長になっても前の自分の変化なく、雰囲気に飲まれるまま過ごしてきたような気がする。それが、今日の出来事が起きたきっかけでもある。

雰囲気に飲まれ屋敷に招いてしまった。原因は、鬼龍院の父親の問題ではなく僕の問題だろう。

何1つ変わらない。

友達の付き合いの中で何度も変わろうか変わらないかって思っていた。だが結局保留みたいなことになってしまい、変わっていない。

僕は、変わろうとする努力を怠っている。そんな奴に変わる資格なんてない。

変化しない僕にそんな事を言われても答えは、同じ。

だけど変えたい。僕は変化しない僕を変えたい。

だから僕は、

「うん。まだわからないけどきっと楽しくなる。」

もう同じ失敗や出来事を繰り返したくない。

だから変化したい。

「そう。じゃあ頑張ってね。」

母親は、僕の意思を読み取ったように後押しする。

「うん。頑張る!」

僕は決意した。

変化する。そのためにどんなことでも努力する。

それが今自分がすることだと思う。

ようやく結果が出ました。

第1章で忘れられたままではないかと思ったりしていませんか?

ちゃんと今までのこと全部が伏線になって決意しました。(まだ伏線ありますけど)


ということで次回は、変化するために努力するというお話です。

そして、次回で第2章最終回です。

なんだかんだで話が進み第3章へ突入です。


それと、次回を投稿すると、1週間くらいお休みになりますのでごめんなさい。


それでは、今回も読んで頂きありがとうございました。

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