第8話始まりのキャンプ
1ヶ月1話で投稿したい(´・ω・`)
夏休み!
海だ!山だ!森だ!
…『遭難ダアァァァァァ!』
「なんでこんなことになったんだ…」
率直に言おう、俺は今『遭難』している、なぜ遭難したのか…その原因はかれこれ5日くらいまで遡る…
5日前、夏休み前日にこんな話が噂されていた
「合宿?」
「ああ、なんでも夏休みの最初の3日間は合宿をやるらしいぞ」
合宿、その話は兄からも聞いている、魔道学校一年目の夏休みでは身体と魔術の才能を鍛える合宿があると、ただその合宿の内容は完全に秘密にされている…多分公表したら魔道学校の株がガタ落ちになるからだろう…一体何をやっているのか想像もしたくない…そしてやりたくない…
「今年もやるらしいな!」
「なんだとおおおおおおおお!?」
はい!苦しむコース決定!そして行きたくない!
「ま、楽しもうぜ!」
なんでこいつこんなポジティブなんだ…あ、そうか、内容が秘密になってるから無警戒なんだ…さーて!今から嫌な予感がプンプンするゼェ!そして行きたくない!絶対に行きたくない!
そう思いながら今回の合宿のメンバー決めが始まった、基本4人で1班だがなぜか紅、青、俺だけ余った、そのため別の組の余りと組むことになった…が、もうメンバー構成が意図的にやられたというかなんというか、ただでさえあまり行きたくない合宿がさらに行きたくなくなるくらいのメンバーだった
「お、何々?そっちの余りってこの3人?」
なんでコイドなんだよ!ていうか余り方おかしいだろ!ていうか誰だこんなことを仕組んだのは!仕組まれたとしか思えねえぞ!と、脳内でまた叫んでいたら視界の隅に兄と幽がいた気がした…なんか最近兄上の行動が変になってるとも思っていたがまさかここまでやったのか…
もう収取がつかなくなって来た…そして仕方がなくこの状態で色々と準備が進められた、そしてこの自体がそのままの状態で合宿当日になっていた、もういろいろな情報がありすぎて頭がパンクしそうだ、てかもう実際パンクしすぎて学校から合宿場までの馬車の中では頭の中が真っ白な状態だった
おかげでせっかく覚えた係の仕事を断片的にだが忘れてしまった、しかも気が付いた時にはコイドが乗り物酔いをしていた、こいつどうやって船で密国したんだか…
もうそろそろ目的地に着く頃に青が思いっきり荷台の方を見た
「どうしたんだ?青」
「いえ…なんか視線を感じた気がして…」
「隠密行動をする知り合いなら知ってるが幾ら何でもここまでは来ないだろ」
そう言ってきのうせいのことだと思わせておいた、だけど振り向いたらコイドがもう大変なことになっていた
「も…もう無理…」
「わあああああ!誰か!誰か袋おおおお!」
コイドが乗り物の酔いで吐きそうになっていて車内はパニックになった、なにこれもうカオスなんだけど
なんだかんだパニックがありながらも無事に合宿場についた…がそこはどう考えても森だった
「あのー先生?森が見えるんですがあれはなんですか?」
「あ、今から説明する」
エッ説明するって…あ、なるほどあの森に注意的なことを言うんだなと思っていたが全然違うことを言い始めた
「えー今日から3日間、あの森の中で生活してもらう」
「…え?」と全員が静まり返りその中から拳が1つ問いかけをした
「えっと…それは食材調達という意味ですか?」
うん、そうであってほしい、でも返答は最悪の方向のものだった
「いや、衣、食、住全てにおいて4人グループでの調達だ」
「「「はあああああああ!?」」」
思わずに全員でオーバーすぎるように驚いた
「いやいやいや!入学して半年してもないのにそんなサバイバルできるはずないじゃないですか!」
俺は少しでも障害を軽減させようとなんとか説得しようとも思ったが
「いやいや、これうちの伝統行事だから」とあっさり流された
「よーし注意としてはあまり奥へ行かないように、ここは結界張ってる外に行くとはようような構造してるからな」
いやいやいやちょっと待て、そんなことをあっさりと言ってるがだいぶ大変なことを言ってるな!用は結界から出たら死ぬかもしれないってことだろ!もはやただのサバイバルじゃん、てっいうか内容が秘匿されていた理由ってもしかしてこの危険すぎる合宿という名のサバイバルなんてやらせたら国がうるさいからか…
そして他の注意事項は最初の話が衝撃的すぎてほとんど頭に入ってこなかった
「ああ…まさか変にサバイバルやらされるとは…」
そう言いため息をつきながら俺は森の中を紅、青、コイドとともに歩いていた、一様荷物は持ってきているがこんなどこでも生活術みたいなこと熟練の騎士の訓練級なことを3日間もやらされるとなると正直ため息しか出ない
「とりあえず寝床くらいは確保しようぜ」
「そうだな、もう昼近いし結界内での資源も限られてるし、でも誰もそんなサバイバル術なんて習得して…」
そう言いかけた瞬間コイドを除いた俺たちは1つ気づいたことがあった
((そういえばコイドっていつもこんな生活してんだった))
思い返せばコイドは校内の樹海施設の中で狩りしながら生活をしてんだった、これ普通にこいつさえいれば普通にいけんじゃないか?
「よし!コイド!お前だけが頼り…」
と後ろを振り向いたがコイドは見事に乗り物酔いが継続していた、しばらく回復に時間がかかりそうだと思い頭を抱えた
「で、どうするの?まずしなきゃいけないことは寝床の製作よね」
「まぁそれも重要なんだが、食料もあるよな…あと火が必要か…」
「じゃあ竜は寝床の材料になりそうなものを集めて、紅は食料調達、私はコイドを見とくのと道具を作っておくわね」
「お、おう…なんか手馴れてるな…」
「そりゃそうよ、私は普段から家直属の騎士団の指揮をしてるからね」
こいつ統率力あるな、てか上位貴族には直属の騎士団まであんのか…そんなもまであったとは…変に無礼な態度をあれ以上してたらその騎士団がすっ飛んで来たかもしれないな…
「そういえばさっき聞いたがこの辺りには何やら遺跡があるらしいな」
そう言い俺は少し話題を変えた、遺跡は探せば割とある、実際首都にも地下にまだあるそうだ
「へー、その遺跡探索すればなんか手に入るんじゃないか?」
「残念ながら遺跡は全て探索済みだってよ、ズルはできないみたいだな」
そう言うと紅は残念そうな顔をした、しかしその発想も割とありかもしれない
「まぁ隠し通路とかもありそうだし余裕があれば探してみるか」
「そんなことより早く物資探しましょう」
「それもそうか…」
ともかく生存には物資が必要不可欠だ、そう思い俺は寝床の材料探しをしに行った
「うーむ…どれが最適なんだか…」
探しに言ったはいいがなるべく最適なものを探したい癖で迷いに迷ってしまっている、でもとりあえずこの時は軽くて丈夫そうなものを持って行こうとした、だがここで問題発生
「さーて材料集まったし引き返そう…ってあれ?」
そう…道に迷った
その時は材料集めに夢中になりすぎていたようで森の奥深くへと進んでしまった、しかも時間はもう夜、どう考えても道に迷う
このままではまずいと思いとにかく直感で元の道に戻ろうとした
…案の定もっと迷った
どうしようと俺は頭を抱えた、すると森の奥から何やら物音がした、もしかしたら人かもしれない…そう思いその方向に必死で走った…がそこにいたのは…凶暴な獣だった…
いやいや待て、ここ確か無害な生物しかいない上に結界内だったよな…なんでこんな獣がいるんだ
「ってんなこと考えてるひまじゃねええええ!!!」
獣は俺めがけて突進をしてきたのでとりあえず逃げるしかないと思いだだひたすらに走り続けた、ただただ全力で走り続けた、だが気がついて下を見たら…何もなかった
「ああああああああ!!!」
そして俺は崖から落ちた、
「うーん…いてて…」
幸いなことに死ぬことはなかった、でもこの怪我に加えて護身用の武器はボロボロ、羽も傷ついて飛行すらできそうにない、でも魔道書は2冊だけ無事だった、とりあえず簡単な治癒をかけ安全そうな場所を求めて歩いた、
重ねて幸いなことに洞穴がありそこで休むことにした、その日は疲れ果てそこで寝てしまった
だがその日夜中に何かの声で目が覚めた、その声は穴の奥から聞こえた、この場所にはだれもいないはずなのに
そう思いながらも俺は穴の奥へと進んだ
…だが本来その穴には奥などない
そう…本当の世界であれば
そのまま奥へと進み続けそしてそこには遺跡があった
夜であり更には洞窟の奥であるというのに何故か光が差していた
そしてその中心には、少し錆びながらも美しく金色に光る剣があった
…そこからだった、この長い運命が始まったのは
特にないです




